2017/07/15 01:44
vol1.LiveHouse NARA NEVERLAND
THE ORAL CIGARETTESに岡崎体育、LOSTAGE…多くのバンドがここから育った。
メジャーもインディーズも、いろんなバンドのいろんな音が、ここで鳴る。奈良で音楽を愛する人間があつまるハコ、通称ネバラン。
「思いきり音を鳴らしたい。僕らの音楽を聴いてくれ」。奈良で“ハコ”を求める、そんなバンドマンの叫びに背中を押され、1996年、ネバーランドはうぶ声をあげた。
オーナー店長の岩城吉映さん
音楽を愛する人を応援する
「音楽を愛する人を、僕は応援したい」とオーナー店長の岩城吉映さん。
もとはリハーサルスタジオ経営から始まった。お客は電気楽器を使う若者が多く、発表の場が限定される。奈良ではなおさら。奈良でなんとかしてほしい。奈良でなんとかしてやりたい。2つの思いが結びつき、ネバラン誕生。
以降、多くのアマチュアが、インディーズが、メジャーバンドがそれぞれに、爆音をかき鳴らし、灼熱のグルーブを叩き付け、オーディエンスと一体にロマンと熱量を放出。
フロアを熱く揺らし続けてきたのである。
夢はこのハコで見ろ!メジャー寸前、面白いですよ
ネバーランドを文字通り「育ててきた」岩城店長も元バンドマン。音楽にどっぷり浸かって今となる。
奈良で音楽をする若者へのメッセージを問うと「長くやれ」。メジャーに上がったのは、誰よりも練習し、夢を諦めなかったものたちである。
“歴史”を見て、育ててきた岩城さんにとって、ネバランは「息子のようなもの」。夢はここで、このハコで見ろ。ライブを観るなら「メジャーはもちろんインディーズも面白いですよ。メジャー寸前のイキの良さ。うちにはそんなバンドを“発見”する耳の早いお客さんも多いですね」。
マネージャーの向井真吾さん
生の音楽を浴びよう。奈良で人と音楽を繋げる
スタッフはバンドマンぞろい。仕切りをするのはマネージャーの向井真吾さん。ロックバンドWEIRDのベーシストである。
大阪から越してきた2004年。「奈良で友達が作りたくて」ネバランへ。掃除を手伝ううちに、いつしかスタッフに。
今は事務作業全般、ブッキングなどをこなす。「片手間じゃない。お客さんに楽しんでもらおうといつも向き合っています」。
「YOUTUBEで音楽を聴くのもいいけれど、生の音楽はいいですよ。中には失敗するバンドもいるけれど、それもコミで楽しめるのがライブハウスの面白いところ。同じアーティストでも毎回、音を鳴らすたびに違う。オーディエンスと作り上げる音空間もある」。
全身で、このハコで、音楽を楽しんで欲しい。奈良でこのハコは、今夜も熱いグルーブで音楽と人を繋げていく。
「colspan」取材の夜はブッキング・ライブ。トリを務めたcolspanのギタリスト、楠川昌平さんは大学から奈良へ。「ネバーランドは奈良を盛り上げる、あったかいハコ。僕のホームです」。
「ココで音楽と人の両方と繋がった」。この夜出演した、弾き語りのNative Boyさんも言う。「楽しいところに行きたいと思ったらココ。いろんなライブがあって、繋がれる。知らない音楽と出会ったり。新しい人と出会ったり」。
LiveHouse NARA NEVERLAND(奈良ネバーランド)
- 住所/奈良県 奈良市法華寺町 122-1
- 電話/0742-36-2431
- 営業時間/イベントに準じて営業
- 定休日/無
- 駐車場/無(近隣に有料Pあり)