2018/09/12 01:00
vol26.奈良クラブバモス MF 19 KAZUKI MARUYAMA
スウェーデンで8月5日(日)〜8月18日(土)に開催された知的障がい者サッカーの最高峰「第7回INASサッカー世界選手権2018(通称:もう一つのW杯)」に参加した日本代表。
全国約7,200人の中から代表選手に選ばれた、奈良クラブバモスの2選手を2回にわたってご紹介。
今回は、奈良クラブバモスに所属し、チームでキャプテンを務める丸山一喜選手をピックアップ。
「予選リーグ突破を目標に頑張りたい。」
出発前、彼は笑顔で今大会に懸ける意気込みを語った。
県立高等養護学校(田原本町)1年次の時にサッカーを始めた。
「サッカーを始めて友達がたくさんできた」と始めた頃について話す。
日本代表を目指すようになったのは4年前。2014年の世界選手権の映像を見て、今大会の出場を目指し練習を積んだ。
目標の日本代表に選出され「サッカーを始めて苦しい時もありましたが、ワールドカップを目指して練習してきた結果、日本代表に入れてとても嬉しい」と喜んだ。
奈良クラブバモスの嶋将平監督は、「技術もあるが、誰かのために走れる選手。ピッチ外の荷物運びや食事の準備など、プレーだけではなく誰かのために努力できる。」とサッカーだけでなく、私生活での集団行動でも頼れる選手と評価する。
本人も「技術よりも走ることでチームに貢献したい。自分の得意なドリブルで世界の選手を抜きたい」と意気込み、背番号6を着けて大会へ臨んだ。
8月5日(日)、「不安もあったが、絶対に海外の選手に勝つ」という気持ちで開会式に出席。
初戦・ポーランド戦は途中出場し1-2で敗戦。「ドリブルで相手を抜いてシュートを打ったが、入らず悔しかった。」
第2戦・サウジアラビア戦。「途中出場したが、何も出来ずに0-1で負けた。世界1位の相手に何も出来なかった」とレベルの差を見せつけられた。
第3戦・ロシア戦。「外から試合を見ていて試合に出たかった」と出場機会はなかったが闘志を燃やした。
予選リーグで勝利できなかった日本代表は、順位決定戦・スウェーデン戦を1-1のままPK戦で勝利し、5位決定戦でロシアと再対決。1-1同点、PK戦での敗戦。
5試合中4試合に出場し、大会を6位で終えたことに、「初めての世界大会で世界とのレベルの差を知った。全てにおいて世界はレベルが上だった」と悔しさを口にした。
ただ、彼は下を向いているだけではなく、早くも4年後を向いていた。
「4年後はもっと技術力を伸ばして世界の選手と互角に戦える選手になりたい。」
◇ 丸山 一喜(まるやま かずき)
【背番号】19(日本代表:6)
【ポジション】MF
【生年月日】1999年9月3日(20歳)
【出身地】奈良県天理市
◇ 奈良クラブバモス
奈良クラブバモスは、奈良県にある競技性を重視した知的障がい者サッカーチームです。
写真©Koichi Saito/JFFID