【新店】フィンランド式サウナも新設！御所で愛されていた銭湯が復活

2023/02/22 07:00

ぱーぷる

2022年10月、奈良県御所市に2008年に閉業した『宝湯』が復活を遂げ、御所の街に原風景が蘇った。
分散型宿泊施設『GOSE SENTO HOTEL』の1つとして生まれ変わった銭湯『御所宝湯』は、昔ながらの浴槽に、フィンランド式サウナと露天水風呂が新たに加わった。

『GOSE SENTO HOTEL』とは

『GOSE SENTO HOTEL（ゴセセントウホテル）』とは、2008年に廃業した銭湯「御所宝湯」の再生を中心に、計4棟の古民家物件を活用した「泊・食・湯」分離の分散型ホテルのことである。

2022年10月、銭湯『御所宝湯』・レストラン『洋食屋ケムリ』・宿泊施設『RITA御所まち』・『宿チャリンコ』の4つの施設がオープン。
それぞれの施設を巡ることで、御所まちの風情や歴史を直接肌で感じることができる。
また、宿泊施設に滞在期間中は、何度でも銭湯『御所宝湯』を利用することができる。

数年ぶりの銭湯に、地域の住民からは喜びの声が。
また、奈良県内では数少ないフィンランド式サウナに安価で入れるということもあり、遠方からサウナ好きも訪れる。

銭湯といえば、地域の住民が日常的にお風呂に入りに行く「公衆浴場」として親しまれてきた。

料金は各都道府県で上限価格が決まっており、安い値段で大きいお風呂に入ることができる。

かつては、日常生活にすっかり溶け込み、当たり前のように利用されていた銭湯だが、現代では、ただお風呂に入るだけでなく、歴史や風情、そこで生まれるコミュニティケーションに付加価値を感じ、銭湯の魅力に惹かれている人も多い。

大きなお風呂で交わす会話、自宅では味わえない特別な体験ができるのが銭湯の魅力だ。

『御所宝湯』の番頭を務めるのは、奈良県宇陀市出身・太田有哉さん。

幼少期から家族でよく銭湯に通っていたこともあり、大の銭湯好き。

御所まちづくり『GOSE SENTO HOTELプロジェクト』の噂を聞きつけ、自ら手を挙げた。

念願の銭湯で働けることとなり、滋賀県の銭湯『都湯』に住み込みで修業。番頭業務を学んだそう。

“銭湯愛”が強い太田さん。
銭湯といえば、定番の風景画や、タイル、番台や脱衣所のロッカーなど、その時代を映し出し、とても奥深いということを教えてくれた。

そして、なんといっても銭湯の魅力は「人と人のつながり」。

「今、ここに来てくれている子どもたちもきっと、単にお風呂が好きなのではなく、みんなで大きなお風呂に入り、知らない人と話をしたり、ここに来る人達の楽しそうな姿を見たりすることで、非日常的な空間を味わえるのが好きなんだと思います。そういう楽しみ、銭湯の魅力をもっとたくさんの人に知ってもらいたい」。と語ってくれた。
そして、それを伝えることが番頭の一番の務めだという。

『御所宝湯』には、当時はなかったロビーが誕生。
ジュースやアイス、石鹸などの物販コーナーであり、団らんを楽しめるスペースとなっている。

ここで“風呂上りの一杯”とともに交わす会話が、何より楽しい。

創業75年目の御所市の老舗石鹸メーカー『株式会社フェニックス』の『皆様石鹸』。お風呂好きに愛され続けている石鹸だ。

お風呂

※写真は女湯

男湯の壁には金剛山、女湯には葛城山の風景画が描かれている。

さらに、『御所宝湯』の特徴は「熱湯（43℃）」と「ぬる湯（41℃）」の浴槽があり、交互に入ることで長時間楽しむことができる。

フィンランド式サウナ

フィンランド式サウナは、従来の日本のサウナと比べ「低温高湿」であることが特徴。

ヒノキの香りが心地よい空間で、セルフロウリュも楽しめる。

また、肌の負担や体の負担も低く、高齢者でも入りやすい温度設定になっている。

実際、サウナが苦手だと言っていた常連さんもクセになってはまっているそう。
低価格で、フィンランド式サウナを体験できるのはとてもお得だ。