小児科、小児歯科、子どもの病院奈良県生駒市
2022/11/24 19:00
ぱーぷる

vol.12 竹綱先生に聞く「新型コロナウイルス」について【連載】気になるこどもの病気 「こころ」と「からだ」 【たけつな小児科クリニック/生駒市】

奈良県生駒市にある『たけつな小児科クリ二ック』では一般小児科・乳児検診・専門外来まで行っている。

院長である竹綱先生は常に全力で子どもたちと向き合い、「子どもたちを守るために小児科医として自分にできることは何か」を日々追求している。

午前診から午後診の間も休むことなく、竹綱先生が運営している向かいの『病児保育室 バンビ』の診察や、子ども発達サポート『のびいく』に顔を出す。

月に1度発行されるA4サイズのおたよりには、
片面には季節に応じた子どもの病気やトラブル、もう片面には先生のプライベートな話が。
くすっと笑えるありのままの文章に、飾らない竹綱先生の人柄が表れている。

そんな先生の一生懸命な姿に、子どもたち、親御さんからの信頼が厚い。

vol.12 竹綱先生に聞く「新型コロナウイルス」について【連載】気になるこどもの病気 「こころ」と「からだ」 【たけつな小児科クリニック/生駒市】

今回は、「新型コロナウイルス」について、院長・竹綱先生にお話を伺った。

2020年から流行し、世界を混乱させた「新型コロナウイルス」。
日本で初めて感染者が確認されてから、2年10カ月が経つ現在でも、いまだマスク生活から抜け出す事ができない。

2020年8月から新型コロナウイルスに対するPCR検査を実施していた当院。
竹綱先生は、これまで数多くの新型コロナウイルス感染者を診てきた。

その中で見えてきた「新型コロナウイルス」の症状や特徴、これからの向き合い方など、竹綱先生のご意見を伺った。

vol.12 竹綱先生に聞く「新型コロナウイルス」について【連載】気になるこどもの病気 「こころ」と「からだ」 【たけつな小児科クリニック/生駒市】

新型コロナウイルスについて

Q.1 小児において「新型コロナウイルス」の症状の特徴や傾向はありますか?


竹綱先生:私見にはなりますが、まず年齢にかかわらず、新型コロナウイルスの種類(株)の違いにより、同じ新型コロナウイルスでも症状が異なっているように感じます。

2021年12月頃(第5波)から園や小学校生活が再開されたこともあり集団感染が増え、子どもの感染が目立つようになりました。
さらに、2022年1月の第6波、7月の第7波においては家族内感染による生後数か月の赤ちゃんも感染するケースが時々見られるようになりました。

第7波においては、子どもと大人併せて、1,500名を超える新型コロナウイルスの患者さんに対応しましたが、入院が必要になった方は数名程度でした。
中には咳が1カ月以上持続するなどの方が少数見られましたが、多くの方は通常の風邪などで行う対症療法で軽快されており、通常の風邪のウイルスに近い状況かと感じています。

Q2. 重症化しやすい子供の傾向はありますか?


竹綱先生:子どもの新型コロナウイルスにおいて入院が必要になる場合は、呼吸苦が強くなった時です。
基礎疾患はなくても、どの方でも重症化するリスクはあると考えています。

Q3. 注意が必要な持病や合併症はありますか?


竹綱先生:子どもを含めて多くの患者さんを見てきた中で、「新型コロナウイルス」は呼吸器に影響を及ぼしやすいウイルスと認識しています。
現在小児に流行している「RSウイルス」や「ヒトメタニューモウイルス」に近い特性を持つウイルスかと思います。

しかし、乳幼児への感染は、「新型コロナウイルス」より「RSウイルス」や「ヒトメタニューモウイルス」の方が強いように感じます。
したがって、気管支喘息や呼吸機能の基礎疾患を持っている子どもは基礎疾患が重症化する可能性もあり、注意が必要です。

vol.12 竹綱先生に聞く「新型コロナウイルス」について【連載】気になるこどもの病気 「こころ」と「からだ」 【たけつな小児科クリニック/生駒市】

Q4. 小児にみられる後遺症はどういったものですか?


竹綱先生:後遺症についても、子どもだけとは一概に言えませんが、療養期間が終わっても咳が持続すると言った患者さんは比較的多くみられるのではないかと思います。
ただし、これも「新型コロナウイルス」だけでなく、「RSウイルス」も同様のことが言えるため、咳などが持続する場合は小児科を受診し、薬を処方してもらうなど、対応する方が良いと考えます。

また、当院にかかられた小学校高学年以上の子どもについては1か月前後、倦怠感が残っているケースも時々見受けられます。

Q5. 子どもにもワクチン接種は必要でしょうか。


竹綱先生:この問題については賛否両論あり、小児科医の中でも意見が分かれるところだと思います。

あえて私見をお話しすると、子どもで断言できることは「①ワクチンを接種する必要はない②ワクチンを接種しなければならない、という2点については間違い」ということです。

ワクチン自体は重症化のリスクを軽減する効果があるため、自己を守る手段として、「ワクチン接種の必要がない」とは言えません。しかしながら、ワクチン接種による後遺症のことを考えると、「接種しなければならない」とも言い切れない。

人それぞれ置かれている環境が異なるため、一概に答えを出すことは困難です。
したがって、家族とよく話し合い、自身が納得した状態で接種することが重要だと思います。

Q6 . インフルエンザワクチンと同時に接種しても大丈夫でしょうか?


vol.12 竹綱先生に聞く「新型コロナウイルス」について【連載】気になるこどもの病気 「こころ」と「からだ」 【たけつな小児科クリニック/生駒市】

竹綱先生:現在、インフルエンザワクチンと新型コロナウイルスのワクチンの同時接種は認められており、インフルエンザ以外のワクチンも2週間の間隔をあければ接種が可能となっています。

しかし、どのワクチンでも発熱などの副反応があるので、副反応が出た場合でもどのワクチンか判断できるように、可能であれば、各ワクチンは単独で接種する方が望ましいと考えます。

そのため、インフルエンザと新型コロナウイルスのワクチンも2週間はあけて接種することをおすすめします。

Q7 . マスクはこれからも必要でしょうか。


vol.12 竹綱先生に聞く「新型コロナウイルス」について【連載】気になるこどもの病気 「こころ」と「からだ」 【たけつな小児科クリニック/生駒市】

竹綱先生:最近、政府から屋外環境での会話を伴わない場合、マスクの着用は必要がないとの見解も示されました。
新型コロナウイルスの感染にかかわらず、幼稚園、保育園では常に何かしらの感染が流行しているため、感染予防策としてマスクを着用する意義はあると思います。
ただし、マスクをすることで呼吸がしづらくなったり、先日のニュースでもご存じの方もいらっしゃるかと思いますが、マスク着用により、時には思考が鈍くなったりといった弊害もあり、常にマスクをつける必要はないかと思います。

したがって、周囲の方が気になるような咳をしている、のどの痛みがあるなどの場合には他人への感染を拡大させないため、マスクを着用する方が良いと思いますが、子どもにおいては体育や授業中などはマスクの着用は無理にする必要はないのかなと個人的に思います。

Q8 . コロナ渦による生活環境がこどもの心身の発育にどのように影響すると考えられますか。


vol.12 竹綱先生に聞く「新型コロナウイルス」について【連載】気になるこどもの病気 「こころ」と「からだ」 【たけつな小児科クリニック/生駒市】

竹綱先生:私は教育関係者ではありませんが、2020年の新型コロナウイルスの感染拡大以降、子どもたちの学校の在り方が変化してきている印象を持っています。
私見にはなりますが、以前はどの子どもも平等に教育を受けることができる場所として「学校」が存在していた気がします。
しかし、新型コロナウイルスの感染拡大以降、zoomなどでのオンライン授業が可能となり、自宅にいても平等に教育を受けられる環境ができてきています。
それに伴い、不登校児も増加傾向にあり、当院も以前以上のご相談を受けている状況です。

現在では、「学校」は友達や先生など他人とのコミュニケーションを培うための「社会のルールを学ぶ場」としての存在意義が大きくなっている印象です。
子どもだけでなくご家族も、そういった学校の在り方の変化を認識することが大切だと考えます。

また、不登校児の増加に加え、心身症とよばれる「不定愁訴(ふていしゅうそ)」(例えば腹痛や頭痛などの客観的には判断できない原因不明の症状)を訴える児童も増加傾向にあります。

こういった場合は、子どもたちの不安を取り除いていく必要があるのではないかと考えています。

Q9. 今後の新型コロナウイルスはどういった位置づけになっていくと考えますか?


竹綱先生:私見にはなりますが、マスクの着用緩和や海外からの渡航制限の緩和、旅行支援などから、今後(おそらく2023年4月ごろから)は、現状のインフルエンザと同様の位置づけに変わっていくのではないかと思います。

ただし、この2年半ほどの生活様式から以前の生活様式に一気に戻すことは困難でしょう。
当面は登園時の新型コロナウイルスに対する検査(抗原検査or PCR)は今ほどではないにしろ、園や職場から求められることが続くのではないかと考えています。

今、ようやく日常が元通りに動きつつあるため、風邪症状があるときのマスクの着用や手指消毒といった基本的な感染予防策を継続しながら、学校行事の制限や黙食などの措置は緩和され、子どもたちも以前の日常に戻っていけるのではないかと思っていますし、可能ではないかと考えています。

vol.12 竹綱先生に聞く「新型コロナウイルス」について【連載】気になるこどもの病気 「こころ」と「からだ」 【たけつな小児科クリニック/生駒市】

これからも、ウイルスの特性の変化やワクチン接種の影響などの状況に応じ、臨機応変に付き合っていくことが大切だろう。

感染対策をしながらも、子どもたちにはできる限りストレスを減らし、のびのびと暮らせる生活を目指していきたい。

たけつな小児科クリニック

  • 住所/奈良県 生駒市真弓 1丁目2-8
  • 電話/0743-71-0929
  • 営業時間/ <午前診>9:00〜12:00 <専門外来>14:00〜16:00 <午後診>17:00〜19:30 
    備考/※木曜の午後診は16:30〜18:30
  • 定休日/日
    その他休業日/土曜日の午後診察
  • 駐車場/駐車場完備(なんぶ眼科、薬局と兼用)
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