子育てコラム生活
2022/11/02 15:00
ぱーぷるmirai編集部

【子育てコラム】子育てとジェンダー「子育ての成功・母親の評価」


子育てしやすい社会の実現を目指して活動する「Alright Baby」プロジェクト 代表の岩城です。

子育て中のモヤモヤをジェンダー視点で見つめるコラムを連載させていただいております。

私はベビーマッサージなど赤ちゃん連れでご参加いただける様々なレッスンを10年ほど開催していますが、たくさんの親子さんと関わらせていただく中でつくづく思うことは「子どもの個性もいろいろだ」ということです。

よく、穏やかに接すれば穏やかな子に育つとか、愛情が足りていれば泣かない子になるとか言われることがありますが、そんな単純に言い切れるものではないと思います。よく泣く子の親が穏やかでないかと言われればそんなことはないし、同じ親の元で育つ兄弟でも泣く・泣かない、寝る・寝ないなど個性は様々な印象です。親の接し方が無関係とまでは言いませんが、子ども自身のもつ個性を無視することはできないと思っています。だから、「子育てが上手」だとか「子育てに成功した」というような表現を私は使いたくありません。

教室をやっていると、時々お母さんたちから「この子すごく泣くんですけど、私の愛情が足りてないんでしょうか?」とか「私がもっと穏やかに接してあげればこの子も穏やかに育つんでしょうか?」といった悩みを聞くことがあります。子どもがどんな状態であるかに対して、ものすごく自分に責任があると感じていらっしゃるようです。

そして不思議なのは「この子すごく泣くんですけど、父親の帰宅時間が遅いからでしょうか?」とか「この子が落ち着きないのって父親と触れ合う時間が短いからでしょうか?」という質問は一度もされたことがないという点です。

ひ じ ょ う に き ょ う み ぶ か い で す ね (^ ^)!!←怖いわ

社会にはまだまだ、母親が子育ての第一責任者であるべきという「母子関係パースペクティブ」が根強く残っていて、お母さんたちにもいつの間にか「あなたが子育ての第一責任者ですよ」というメッセージが刷り込まれているのだと思います。母親の子どもへの接し方・育て方への社会からの期待は並々ならぬものだと感じます。





その最たるものが「子どもを〇〇大学に合格させたママ」、「子どもを医者にする母親の習慣」、「勉強もスポーツも母の愛情次第」みたいなキャッチフレーズではないでしょうか。もちろん、子どもの希望を叶えるためにできる限りのことをしてあげたいと思う親心は否定しません。しかし、子どもが何かを達成したときの主語が母親になる、子どもの成功がイコール母親の評価になるって、よく考えたらちょっと気持ち悪くないですか。これってひっくり返すと、子どもに何か問題が起きた際に母親の責任のように語られてしまうこととそのままつながっていると思うのです。

何より、成功した子ども自身の努力や父親の存在が完全に透明化されてしまっていて、なんというか、ある意味全方位に失礼だと思うのですよ。(ちなみに何故か「子どもを医学部に合格させた」とか「子どもを医者にした」とかいう医学関係パターンに限っては父親もよく出てくる気がしますよー何故でしょうねーーーー!!!)

子どもや夫の成功を支える母親が必要以上に評価されてしまう社会の根底に、女性は他人をケアすることに価値があるのだというジェンダー観が横たわってはいないでしょうか。子どもや夫のためではなく、自分自身の成功のために努力する母親がもっともっと評価される社会になればいいなと思います。





《コラム執筆者》
Alright Baby 代表 岩城はるみ


高校教諭を7年務め、自身の第2子出産を機に退職。
その後、子育てに関わる事業を立ち上げる。

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