子育てコラム生活
2022/01/18 05:00
ぱ〜ぷるmama

【子育てコラム】守破離の見える化

【子育てコラム】守破離の見える化

奈良で縫製の会社を運営している合同会社ヴァレイの谷です。


2021年の振り返りの中で何に時間を使っていたかな?と考えてみるとその多くの時間は「教育」にあったと思っています。関連会社のヴァレイソーイングジャムでは、子ども達にミシンを教える事業をしていて、春までに10教室になるようです。そこではフランチャイズの仕組みを使いながら日々子ども達にミシンを教えています。

この仕組みを考えたときに一番頭を悩ませたのは「どこまで教えるか」です。
縫製や手芸は本当に奥深くて、幼稚園の巾着袋からパリコレのランウェイを歩くものまでさまざまです。そんな無限に広がる技術の中で、子どもたちの貴重な習い事の時間でどこまでの技術を教えるのかをとても考えました。

私たちが定義づけたのは「1着のシャツが縫えるようになるところまで」でした。もちろん、1着のシャツを縫っても裏地の仕様は教えられないし、ボタン付けは教えられるけど裾の手まつりは教えられないかもしれません。しかし、大切なのは守破離(まずは基本から、その次に基本の型を破り、最後には基本から離れる)の見える化だと思ったのです。

日本の縫製業をはじめとした技術職が衰退してきている理由の一つとして、技術の教科書が明確でないというものがあると思っています。技術は無限にあり、技術だけではなく生きる姿勢なども考えると到底教えつくすことはできない。だから「背中を見て学べ」という考え方が日本では生まれ大切にされてきました。もちろん、僕もその考え方は大好きで経営の師匠の生き方はずっと尊敬してみています。しかし、技術を見える化して無限に可能性がある場合でも「これが正解」と定義づけする必要があると思ったのです。
そうでなければ1歩目を歩み出すのが重く、前に進めないのです。

だから、僕たちの教材は1着のシャツを作ることで「ミシンに乗れる!」と誇ってもいいと思っています。もちろんそういうと「あれも縫えないし、これも縫えない」と言われることもあるかもしれません。しかし、私たちの役目は「守」を3年で教えること、そしてその後の破離は自分たちで見つけ、育んでいくものなのです。

弊社の中の教育でも「3年やったら一人前だからね」と伝えるようにしています。3年以降も手取り足取りやっていると、教える人以上に技術も仕事も発展するわけがありません。
3年経ったらどんどん先輩を追い越して技術も、知識も取りに行けばいいのです。

もちろん3年で一人前なわけがありません、しかし、「3年で一人前」と伝えるようにしなければ、いつまでも「教えられる側」として自分で行動を起こせなくなります。
技術も知識も子育ても線を引くことで「次世代を育てる」ということになるのではないでしょうか。




【コラム執筆者】
谷 英希


合同会社ヴァレイ代表
MY HOME ATELIER、6歳からの縫製教室VALLEY SEWING JAMの運営など
ガイアの夜明け出演などメディア出演多数
>> 合同会社ヴァレイ
>> キッズソーイングスクール
谷 英希 twitter I_hideki22


スマホへのインストールはこちらから

おすすめ


  • 【子育てコラム】心配しすぎるよりも出来ること


  • 「ぱーぷるmirai VOL.40 冬号」ができました!


  • 【子育てコラム】和食でほっこり、だし醤油のすすめ


  • 【子育てコラム】子育てとジェンダー 「“申し訳なさ”は必要か」


  • 【子育てコラム】新しい仕事は赤ちゃん?


  • 【子育てコラム】ぞうきん作りにチャレンジ!