子育てコラム生活
2021/11/02 00:00
ぱ〜ぷるmama

【子育てコラム】子育てとジェンダー「子育ての問題はお母さんの問題?」

子育てしやすい社会の実現を目指して活動する「Alright Baby」プロジェクト 代表の岩城です。


子育て中のモヤモヤをジェンダーの視点で見つめるコラムを連載させていただいております。

さて。子育てに関する問題は様々ありますが、その多くが「お母さんの問題」として扱われ、「お母さんのために」解決しようとされます。

かく言う私も10年前、ベビーマッサージ教室をスタートしたときは「赤ちゃんとママのための教室」を謳っていました。子育て中のお母さん達が息抜きに、友達作りに来られる場所にしたいと思っていました。

子育ての役割の多くがお母さんに偏っている以上、お母さんへのアプローチが多くなるのは必然かもしれませんが、活動を続ける中で徐々に違和感が出てきました。

きっかけは、待機児童問題。教室に通ってくださるお母さんの多くが直面していた問題です。子どもが保育園に入園できなければ仕事を続けられない、仕事を失えば保育園に入れることができない、という、なかなか恐ろしい無限ループなのですが、その「仕事を失う」という状況に迫られているのはほとんどがお母さんでした。

数年前に『保育園落ちた日本死ね』というブログが話題になり、「お母さん達が社会進出・復帰できるよう待機児童問題を解決しなければ」という一時的なムーブメントが見られましたが、その際も「なぜお母さんだけがその問題に直面させられているのか」についてはあまり触れられなかったように思います。

ざっと社会を見渡してみても、仕事と子育ての両立を支援されてしまうのはだいたいお母さんで、子育て支援はリンカーンもビックリの「お母さんの・お母さんによる・お母さんのための」ものになりがちで、企業内保育所は何故か働くお母さんのために設置され、子育て中のお母さんでも働きやすい環境です!という文言がアピールポイントになったりします。

お母さんお母さんお母さん!!!お母さん祭り!!!!



良かれと思って提供されているものばかりかもしれませんが、

そもそも何故、子育ては常に当然のようにお母さんとセットなのでしょうか。

子育てとセットなお母さんは職場でも「子育てがあるからね」と、重要な役割や立場を任されないマミートラックに置かれたりします。場合によっては正規雇用でなく非正規雇用という働き方を選ばざるを得なくなったり、そもそも採用の時点で「女性はいずれ子育てするようになるからね」と不利な扱いを受けたりすることもあります。

そこで振り返ると、何故お父さんは子育てすることが前提の環境に置かれないのでしょうか。こんな風に言うと、「子育ての問題と関係のないお父さんはずるい」と言っているように聞こえてしまうかもしれませんが、全く逆です。本来であればお父さんも、お母さんと同じくらい子育てにおいて支援されるべきで、子育てしながらの働きやすさを追求できるべきだと思うのです。

子育てに積極的に関わりたいというお父さんの割合は年々上昇している一方で、まだまだ社会の側が子育ての問題を「お父さんの問題でもある」とは認識していないように感じます。

子育ての問題をいつまでも「お母さんの問題」にしておかないこと。ましてや、お母さん同士の共感や共助で解決してもらおうなどと思わないこと。お母さんにとっても、お父さんにとっても、安心して子育てできる社会にしていくこと。それが、様々な問題の解決速度を上げることに繋がるのではないかと思います。





《コラム執筆者》
Alright Baby 代表 岩城はるみ


高校教諭を7年務め、自身の第2子出産を機に退職。
その後、子育てに関わる事業を立ち上げる。

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