2020/12/31 00:00
ぱ〜ぷるmama

【子育てコラム】おうちでのケア 〜吐いたとき〜
みなさま、こんにちは。おやこの愛を育み、信頼関係を結び、絆を深めるお手伝いをしている、看護師・チャイルドボディセラピストの曽我真世です。
今回は吐いたときのケアについてお話しようと思います。
乳幼児期の子どもは、ちょっとした刺激で吐くことがよくあります。それは胃袋の形が縦長で体に対してまっすぐで逆流しやすいことや神経が未発達なことも関連しています。
わが子たちでは、咳きこんだときや激しく泣いたとき、疲れやストレスから吐いたこともありました。もちろん感染症で吐いたことも。病気かどうかは、吐いたときのようすをよく観察することが大切です。
〈観察すること〉
①どんな状況で、どんな内容(色・臭い・性状)をどんなふうに吐いたか。
②他の症状の有無(元気はあるか、熱・下痢・咳・鼻水・発疹など)
※こんなときはすぐに受診をしてください。
ぐったりしている、意識がぼんやりしている、機嫌が悪い、水分がとれない、水分をとってもすぐ吐く、吐いたものが緑色、頭を痛がる、お腹をひどく痛がる、おしっこの色が濃い・回数が極端に少ない
〈おうちでのケア〉
①吐いたものをのどにつまらせないように顔と体を横にむける(頭の後ろと背中にクッションなどを入れると安定する)。
②吐き気が落ち着き、うがいができたらうがいをする。服が汚れていたら着替える。吐いたものを処理し、また吐くことにそなえる(下記で説明します)。
③吐き気がおさまって30分〜1時間たったら、スプーン1杯(5〜10㏄)から水分をスタート。
15分後嘔吐がなければ量を増やしていきます。柑橘系・乳製品は避けましょう。食事は吐き気が落ち着いてから、消化のいいものをあげます。無理に食べさせる必要はありません。
〈吐いたものの処理のしかた〉
準備:
・マスク、
・使い捨てエプロン(なければ処理後に着替え、85度の熱湯で2分消毒してから洗濯)
・使い捨て手袋
・ペーパータオル(新聞でもOK)
・ビニール袋2枚(1次回収用と2次回収用)
・次亜塩素酸ナトリウム(薄めた塩素系漂白剤。500㎖の水に塩素系漂白剤をペットボトルキャップ1杯)
①使い捨て手袋(2枚重ね)・マスク・エプロンを着用し、ビニール袋は口を開けておく。
②吐物にペーパータオルをかぶせ、その上から次亜塩素酸ナトリウムを注ぐ。ペーパータオルを外側から内側に向けて、ふき取り面を折り込みながら静かにふき取り、1次回収用のビニール袋に入れる。手袋も外側を外し、1次回収用ビニール袋に入れたら、次亜塩素酸ナトリウムをひたひたになるまで入れ、袋を結ぶ。
③再び、吐物のあった周囲にペーパータオルをかぶせ、次亜塩素酸ナトリウムを浸し、10分ほど置き上記同様処理し、水ぶきをする。(袋は2次回収用を使用。結んだ1次回収用袋・手袋・エプロン・マスクもここへ入れる)
④服を着替え(可能ならシャワー)うがい・手洗い・手指消毒をしっかりする。
〈また吐くことにそなえる〉
・吐いたものを入れるいれものにビニール袋をしておく。(口を閉めて捨てられる)
・布団の上に、大きなゴミ袋を敷き、その上から捨ててもいいバスタオルを敷く(吐いてもゴミ袋ごと捨てられる。普段から、使わなくなったタオルは捨てないで感染症の時用に置いておくと役に立ちます)
以上のやり方が理想ですが、くり返す嘔吐だと結構大変です。普段から感染症にかからないように、人混みではマスクや、こまめに手洗い・手指消毒することで予防できたら、それがいちばんですね。