2020/12/31 00:00
ぱ〜ぷるmama

【子育てコラム】ちょっと話題の韓国からきた絵本
「あめだま」ペク・ヒナ
絵本の世界でちょっと話題。韓国のペク・ヒナさんをご存知ですか?
絵本コーナーで初めて見たとき、あまりのインパクトに思わず手に取った私。
そして立ち読み、即購入。一瞬で大好きになった絵本です。
この絵本が変わっているのは、人形制作アニメーションの絵本だから。
個性的な主人公の男の子の表情や、緻密なセットづくり。全てがペク・ヒナさんの手作りなんです。
この男の子とあめだまのビジュアルは、忘れられません。
韓国からやってきたこの絵本が、国境を越えて、こうして絵本コーナーの話題になっている理由は、それだけではありません。
予想を超えたファンタジーの中に、やさしく温かい愛情があふれてきます。
長谷川義文さんの関西弁の翻訳も、めちゃくちゃ楽しい。
主人公のドンドンというひとりぼっちの男の子が、最後に見つけた新しい友達の存在も心を温かくしてくれます。
また、ペク・ヒナさんは、2020年にアストリッド・リンドグレーン記念文学賞を受賞しており、ここ数年で絵本も続々と出版されています。これからが楽しみな絵本作家さんでもありますね。
韓国では、「あめだま」は発売から1年間で10万部を超す大ヒット。
ペク・ヒナさん曰く「自称・人形いたずら作家」。一男一女のお母さんでもあるそうです。
「あめだま」にはお母さんが登場せず、口うるさい父親が出てきます。
ひとりで遊ぶ主人公ドンドンは、内気で寂しがりやな男の子。
この子にはお母さんがいないの?
私以外にも、そう思う読者が多いようですが、そこは触れず読者の想像に任せています。
ペク・ヒナさんは、インタビューで「受け手が自分の状況に置き換え、理解してもらえるような、そんな形にしたかった」と話しています。
形にこだわらない多様性や、ファンタジーの中のリアリティなど、今までの絵本になかった要素が魅力の一つでもあると思うのです。
ペク・ヒナさんの絵本は、少しずつ揃えていきたいと持っています。
みなさんにも手に取ってもらいたい一冊です。
《コラム執筆者》
福島千佳(ふくしまちか)
さくらい読書会「子ども読未知(よみち)」ボランティアサークル代表
私立高校非常勤講師
心理カウンセラー
>> ホームページ「子ども読未知のへや」
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