2021/08/20 15:21
【桂南光】桂枝雀師匠の弟子になるまでの経緯とは?8月22日に披露する『上州土産百両首』『住吉駕籠』を語る!
バラの名所として名を馳せるおふさ観音。夏にはもうひとつの風物詩「おふさ観音 風鈴まつり」が開催され、県内外から多くの見物客が訪れる。
約2,500もの日本各地の風鈴が所狭しと風に揺られる光景は見事。音色も見た目も涼やか、暑い夏を乗り切る日本古来の知恵に感心させられる。
本堂前では風鈴市が開かれ、色や模様、音もさまざまな各地の名産風鈴のなかからお気に入りを購入することができる。すてきな夏のお供が見つかるかも♪
また、日本庭園にある茶房おふさでは、フワフワのかき氷も登場!風情ある雰囲気のなかで涼を味わう夏の思い出をぜひ楽しんでみて。茶房おふさで開催されている現代アートの展覧会にも注目。
今年、古希の70歳を迎える桂南光師匠。
ここまでの芸能生活を振り返るとともに、2021年8月22日、奈良県の橿原文化会館大ホールで披露する演目、『上州土産百両首』『住吉駕籠』の魅力を語っていただいた。
桂枝雀師匠に弟子入りした経緯とは?
まずはなぜ枝雀師匠に弟子入りされたのですか?
だいたい皆、落語が好きで誰かの弟子になるかと思いますが、私は全く落語をしらなくて。
小米さん(のちの枝雀師匠)がディスクジョッキーをされているのを聞いて、この人いい人だなと思って、会いに行きました。
そして、枝雀師匠に
「僕の落語の何が気に入ったのですか?」
と聞かれ困ってしまって、聞いてませんと言うと、それなら落語を聞かないとということで、京都で開催されていた米朝一門会の落語会を教えてもらいました。
他の人のことを良く書かずに、うちの師匠のことだけを良く書いて、レポートを送ると師匠が「一度来なさい」ということで、落語の稽古をしてもらいました。
そして、枝雀師匠に
「あなたが噺家になれるかはわからないけれど、高校卒業したら来ますか?」
と言っていただいたのが、入門の経緯となります。
私が高校3年生になった時だったが、落語はそんなに好きでもなく(面白いものだと思ったが)、生涯の職業にする気は全くなかった。
いつかは別のことをやろうかと考えていたが、(落語を)やめてしまうと師匠と付き合えなくなるので続けました。
まあ、70歳になっても新しい仕事もありませんので、やらないとしゃーないと思って。
南光さんはタレントとしてのイメージが強い方も多いと思いますが
そういうのも色々出させていただいてたので、タレントとしての、イメージを持たれている方は多いかと思います。
ただ、50歳を超えてくらいから、落語は面白いものだと感じ始めました。
自分の表現のひとつとして、これはいいものではないかと思うようになりました。
落語が面白くなったきっかけは?
枝雀師匠が亡くなってからいろいろ考えることがあり、自分で工夫したりとかやりだしてから、
落語の面白さがわかってきた。
師匠が亡くなってからはどのように稽古をなされたのですか?
誰かにつけてもらうのではなく、米朝師匠の本やDVDなどを観て稽古をしました。
また、新しいネタをやり始めました。江戸の話を大阪(の内容)に変えたりもしました。
例えば『火焔太鼓』は江戸の話だが、大阪風に落語作家の小佐田定雄さんと話をして、大阪のテイストで、落語をやったりとかしています。
今回『桂南光独演会』でお話される『上州土産百両首』は落語の話というイメージがないのですが
元々は短編作家のオー・ヘンリーの話で、日本の新国劇や歌舞伎、松竹新喜劇などでされていた話です。
男同士の友情と絆の物語。
私も実は、松竹新喜劇の台本を元に、上岡龍太郎さんらの劇団で演じさせてもらったことがあるんですよ。
それを落語的にするために後半部分はくまざわあかねさんに脚色していただいた。
本当は悲しく終わってしまう話ですが、落語なんで、最後はよかったと思ってもらえるような話になっています。
もう一つの『住吉駕籠』ですね
これは昔からある、大阪の住吉さんに出ている駕籠屋さんの話ですね。
長い話ですので、当日は途中まで話をしようと思っております。
今後やってみたお話などありますか?
元々の古典落語も工夫してやるつもりではあるが、今度『動楽亭』でやる予定なのが、ドラマ『半沢直樹』をモチーフとした落語。
船場の商家のお話で、半沢直樹のような才七という男がいて、お店が乗っ取られるのを阻止しようというお話を、小佐田先生が書いてくださっているのでこれをやります!
最後に、今後落語はどうなっていくと思われますか?
わかりませんねー。(コロナの)終息が見えないじゃないですか。
ただ、去年は3~6月は舞台はなかったが、動楽亭でも、8月22日の橿原文化会館の落語会でも、客席を半分にしても、結構なお客様にきていただいているのでありがたいです。
ただ、橿原文化会館は定員300人の小ホールでやっていたが、今回は大ホールの定員1500人のところでやるんですね。
ただ、(私的には)大きすぎる。
それでも来ていただけるとありがたいです。
ただ、私的には300人くらいの規模の会場が好きです。
このインタビューの前に落語を聞かせていただいたが、そこでお話されていたのが『鴻池の犬』。
古典落語もされる南光師匠の『半沢直樹』が題材になった噺が気になって仕方がない。
桂南光独演会
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