2025/01/21 07:00
ぱーぷる編集部(喜畑恵太)
野球(スポーツ)を通じて豊かな人間形成を目指す!奈良県軟式野球連盟が主管する「画期的」な指導者講習会に潜入
奈良の学童チームの野球指導者が集結!
子どもたちの成長を促すための最新の指導法や現代に合う指導方法など、奈良県軟式野球連盟の指導者講習会に潜入!
講習会の目的
今回は奈良県軟式野球連盟に登録する学童チームの監督またはコーチ98名が参加。
奈良県軟式野球連盟では、チームの監督(又は代表)が日本スポーツ協会の公認コーチ1又は公認コーチ3の資格を保有するように義務付けている。よりよい指導を子どもたちに行ってもらいたいという思いから、全てのコーチや指導者が保有することが理想であると考えている。
コーチ1とは、地域スポーツクラブや学校運動部などの基礎的な指導を行う資格。
この講習では、子どもたちに安全で効果的な指導を行えるコーチを育成することを目的としている。
冬のオフシーズンに4日間に分かれて行われ、内容は実技など競技スキル向上の内容であったり、コーチングや、暴力体罰根絶、スポーツ医学、熱中症対策、救命講習、スポーツマンシップなど…、幅広いジャンルの講習が行われるので、レベルの高いコーチスタッフを育成するカリキュラムとなっている。
奈良県軟式野球連盟は、トップリーグや実業団などのブロックや全国大会レベルのチームを対象に、競技力向上を目的とした指導を行う資格「コーチ3」のカリキュラムも担当するコーチにお願いしており、他府県と比べるとハイレベルなカリキュラムが組まれている。
野球指導の常識を覆す?子どもたちの「時間間隔」「見え方」に着目した指導法
今回、取材にお伺いさせていただいたのが「指導者の役割」というカリキュラム。
約2時間、座学と体験授業が行われた。
「早く!」という言葉の落とし穴
例えば「早く!」という言葉は、野球指導の現場において、指導者が子どもたちに向けて発する一般的な言葉である。
しかしながら、これらの言葉が、果たして子どもたちにとって適切な指導であるかどうか、改めて問い直す必要があるのではないだろうか。
「早く!」という言葉は、子どもたちにとって抽象的なものであり、人によってその解釈は大きく異なる。
ある子どもにとっては一瞬に感じられる言葉も、別の子供にとっては非常に長い時間に感じられるかもしれない。
指導する際は抽象的な言葉を使わず、具体的に子どもたちに伝えてあげるのがよりよい指導と言える。
目の特性を知ろう
人には利き目があるのは、知っている方も多いと思うが、実は「遠い所」「近い所」を見る際に利き目が変わる人も結構いるそう。
ちなみに私も利き目が違った。
目の見え方を確かめる体験
また、私たち人間は、遠くを見る時と近くを見る時で、人によって異なる見え方をしている場合がある。
これは、利き目と同じように、人それぞれに特徴があるということ。
近くのものに焦点を合わせやすい子もいれば、遠くのものに焦点を合わせやすい子もいる。
そのため、「ボールを引きつけて打て」という指導が合わない子がいることが分かる。
個々の違いを理解する大切さ
一人ひとりの子どもの個性や特徴を理解し、それに合わせた指導を行うことが、より効果的な指導につながる。
このような中身の濃いカリキュラムを指導者に提供する奈良県軟式野球連盟の取り組みは、日本の野球指導の未来を明るく照らす一筋の光となるかもしれない。