2024/10/22 11:45
ぱーぷる編集部(喜畑恵太)
【ドラフト2024】「奈良で対戦してすごかった選手は?」など 注目左腕、NTT西日本・伊原陵人投手インタビュー
奈良県出身の左腕投手、伊原陵人投手。
小学校時代から頭角を現し、高校では強豪・智辯学園で活躍。
現在は社会人野球でさらなる成長を遂げ、今年はドラフト上位候補としても名前が挙がる。
今回は、地元奈良の思い出や、プロ野球選手を夢見る子どもたちへのメッセージもお届け。
高校時代に思い出に残る試合は?
ー野球を始めたきっかけは?
伊原投手「父親や兄が野球をやっていたということもあり、始めました。」
ー奈良で野球の取材をしていると、学生時代すごかったとよく聞きます。
伊原投手「そんなことないと思いますよ笑。左投げということもあり、低学年の時はファーストも守っていましたが、すぐにピッチャーに専念しました。自分がいつ良くなったかというと、正直わかりませんが、コントロールは子どもの時からよかったです。小学3年生の時、上の世代に交じって試合した際にも、コントロールがいいので抑えられていました。」
ー中学時代、八木中では軟式野球部に所属されていました。高校は奈良の強豪、智辯学園に入学されたのですが、ボールへの対応に戸惑うことはなかったですか?
伊原投手「1年間くらいは苦しかったですね。ボールを握った感覚が違うかったので。周りは元から硬式でやっていた選手だったので、置いて行かれているという焦りもありました。」
ー高校時代の思い出に残る試合を教えてください。
伊原投手「甲子園も思い出に残っていますが、2018年の近畿春季大会です。根尾選手率いる最強の大阪桐蔭相手(結果:智辯学園3-6大阪桐蔭)に投げられたのは大きな財産になっていますね。奈良県内の試合ですと、2年生の夏の大会です。準決勝、天理戦で自分が2年生にも関わらず投げさせてもらったのですが、結果が伴わずでして(結果:智辯学園7-8天理)。こういった悔しい思い出が、自分の野球人生において、いい経験になっていますね。」
大阪商業大時代時代の伊原投手
ー大阪商業大時代にプロ志望届を提出されました。結果、名前が呼ばれなかったわけですが、その時のお気持ちを教えてください。
伊原投手「監督さんであったり、周りの方々の力があり、プロ志望届提出まではいけましたが、『絶対行ける!』という自信はなかったです。周りで動いていただいた方々には期待させてしまって、申し訳ないという思いがありますね。」
ーそうなんですね。すごく活躍されていたので、自信がなかったのは意外でした。
伊原投手「2年生まではよかったのですが、それ以降は納得のいく結果ではなかったです。今考えると、球速を含めて、プロに行くスケールには達していなかったと思います。」
ーNTT西日本で2年間活躍されています。今年の都市対抗1回戦、三菱自動車岡崎戦を見させていただいたのですが、ストレートの威力が上がったように感じました。
伊原投手「この冬の練習の成果が出て、スピードアップできました。この冬、根詰めてやってきた成果が表れてきていると思います。」
ー具体的にどういったトレーニングをされたのですか?
伊原投手「普段のランニングであったり、キャッチボール、全身のウエイトトレーニングを今まで以上に目を向けてやってきました。周りの方々のサポートで、こういったことに気づけたので、よかったと思います。」
奈良で対戦してすごかったバッターは?
ー伊原投手は奈良県橿原市出身ですが、橿原市のいいところを教えてください。
伊原投手「のどかなところですかね。奈良県内では栄えている方ですが、うるさくないところがいいですよね。」
ー高校まで奈良県で野球をされていましたが、奈良県内で対戦して、すごいなーと思った選手を教えてください。
伊原投手「小学時代は、のちに大阪桐蔭に進学する井阪太一選手ですね。対戦した時は強烈でした。スイングが速くて、小学生と思えないくらい体が大きかったです。中学時代は、天理中学から天理高校に行った小西幸希選手ですね。こちらも中学生とは思えないくらい体が大きなバッターでした。ピッチャーだと、西京ビッグスターズにいた小寺智也投手ですね。バッターがバットに当たらなくて。あんな投手、今まで見たことなかったです。」
ー高校だとどうですか?
伊原投手「正直、自チームである智辯学園の選手たちがすごかったです。福元悠真先輩(現・中日)とか太田英毅先輩(現・東芝)など。正直、投げてて怖かったです笑。あとは天理の太田椋選手(現・オリックス)ですかね。対戦してて楽しかったです。」
ープロで太田椋選手と対戦したいお気持ちはありますか?
伊原投手「もちろん対戦したい気持ちはあります。太田選手の方がプロでは経験も長くて、自分よりは上ですが、対戦する機会があれば、全てをぶつけたいと思います。」
ー今回、ドラフト注目選手として、三菱重工Westの鷲尾昂哉投手にもインタビューさせていただきました。奈良でよく対戦されていたと思いますが、いかがですか?
伊原投手「いい投手したね。鷲尾投手と対戦する時は、いつもロースコアーの試合になっていました。ただ、大学、社会人になってからの方が彼はスケールアップした印象がありますね。スピードとか去年まで負けていたので。奈良県出身者として、今もしのぎを削るいいライバルです。あのフォークボール、教えてほしいくらいですね。」
奈良の方々へのメッセージ
ー伊原投手は小柄なタイプの投手かと思います。野球をする子ども達の中でも、そういった選手がたくさんいるかと思います。何かアドバイスをください。
伊原投手「体が小さいのを理由に決してあきらめてほしくないです。自分も身長180㎝あればいいなとずっと思っています。ただ、親からもらった体ですし、最大限生かせれば、野球というスポーツだと、身長は関係なく一流になれると思います。」
ーそれでは最後に奈良県の方々へメッセージお願いします。
伊原投手「奈良県では、本当にいい環境で野球をさせていただきました。何度も挫折したのですが、地域の方々に支えられて、ここまで野球ができているのは幸せなことなので、これからも一生懸命頑張っていきます。応援よろしくお願いいたします。」
伊原陵人投手プロフィール
●伊原陵人(いはらたかと)投手
・生年月日
2000年8月7日
・身長
170cm
・体重
75kg
・出身地
奈良県橿原市
・投打
左投左打
・経歴
高校:智辯学園
大学: 大阪商業大
社会人: NTT西日本