2024/09/10 18:00
ぱーぷる編集部(喜畑恵太)
奈良・猿沢池で「采女祭(うねめまつり)」開催!特別企画「お月見スイーツ×采女祭」も同時開催!
2024年9月17日(火)に奈良県奈良市にある『猿沢池』で「采女祭(うねめまつり)」が開催される。
采女祭の歴史と由来
奈良県奈良市の猿沢池で行われる「采女祭」は、中秋の名月に執り行われる伝統的な祭事である。
その歴史は古く、平安時代中期の歌物語『大和物語』にその起源が記されている。
物語によれば、奈良時代に天皇の寵愛を受けていたある采女(うねめ)が、寵愛が薄れたことを悲しみ、猿沢池に身を投じたという悲しい出来事が起こった。
この采女の霊を慰めるために、采女神社が建てられ、その鎮魂を目的とした祭りが始められたとされている。
采女祭では、雅楽の調べとともに花扇を管絃船に乗せ、猿沢池を巡る「管絃船の儀」などが行われる。
これは、平安時代の貴族たちが七夕の夜に、秋草で飾った花扇を御所に献上し、庭の池に浮かべて風雅を楽しんだ古事にも由来している。
現代の采女祭は、古来からの伝統を守りつつ、地域の人々によって盛大に開催されている。中秋の名月の夜、幻想的な雰囲気の中、伝統芸能や地元の文化に触れることができる貴重な機会となっている。
采女祭の見どころ
午後5時、華やかな「花扇奉納行列」をもって、采女祭は幕を開ける。
秋の七草で飾られた大きな花扇を囲み、十二単や天平衣装をまとった人々が市内を練り歩くのである。
続く午後6時からは、采女神社において厳かな神事が執り行われる。
2024年は特別に、篠笛奏者の佐藤和哉氏による幻想的な演奏が予定されている。
午後7時からは、祭りのクライマックス、管絃船の儀となる。雅楽の調べの中、花扇や人々を乗せた船が猿沢池を巡る。月夜に浮かぶ船と、池に投じられる花扇は、美しく幻想的な光景を作り出すのである。
また、采女神社では、年に一度の「糸占い」が授与される。中秋の名月の月明かりで針に糸を通せば、願いが叶うと言われている。
悲恋の伝説から始まった采女祭は、今では人々の幸せを願うお祭りとして親しまれている。
中秋の名月の夜、ぜひ奈良を訪れて、伝統と幻想が織りなす特別なひとときを体験してみて。
期間限定のお月見スイーツを楽しもう!
2024年9月14日(土)~17日(火)に、采女祭の特別企画として、お月見にちなんだスイーツを提供する奈良市内商店街周辺のお菓子店と連携し、特別企画「お月見スイーツ×采女祭」を実施する。
対象商品(お月見スイーツ)を含め1,000円(税込)以上の商品をご購入いただいた方に、妖怪書家「逢香(おうか)」さんデザインの采女祭オリジナル絵馬をプレゼント!
まとめ
采女祭が行われる『猿沢池』は、近鉄奈良駅から徒歩約8分、JR奈良駅から徒歩約16分とアクセス抜群。
奈良の夜を彩る「采女祭」をぜひ楽しんでみて。