2024/07/18 16:20
ぱーぷる編集部
日本はどうなるの?「今ここ」を知る事から世界が分かる。『ジュニア・コトクリエカレッジ(前期)地政学』開催レポート
大和ハウスグループ「 みらい価値共創センター コトクリエ(主催、所在地:奈良市)」にて、奈良県の小学校に通う4年生~6年生を対象にした「ジュニアコトクリエカレッジ(地政学)」が2024年5月19日(日)から7月7日(日)の期間、全3回のプログラムで開催されました。
ジュニアコトクリエカレッジは、子どもたちが「好き」と向き合い、生き抜く力のヒントを新しい仲間と身につけてほしいという想いで企画されています。
本記事では、全3回に渡って行われた「ジュニアコトクリエカレッジ(地政学)」での取り組みを紹介します。
第1回「社会科を学ぶと良いことある?「地政学」って何?!」
講師は、スタディサプリ社会科講師 伊藤賀一さんが務めました。
少し難しく感じる「地政学」をクイズやグループワークをしながら楽しく学びました。
ランドパワー(大陸国家)やシーパワー(海洋国家)の違いや特徴を学び、世界の歴史から見える各国の力関係を振り、どのような理由で優位を保っていたのかを学びました。
そして、過去の世界チャンピオンのほとんどがシーパワーの国であったことを知りました。
シーパワーの代表ともいえるイギリスについて学びました。
・(地理)ラグビー、サッカー、テニス、ゴルフが始まった国
・(歴史)市民革命と産業革命が始まった国で日本と初めて同盟を結んだ国
・(公民)女王様が2022年9月に亡くなった
かつて世界チャンピオンだったイギリスが、なぜチャンピオンを維持できなかったのか、当時はなぜシーパワーの国が有利だったのかをグループで考え発表しました。
第2回「日本と仲良しの国は?仲の悪い国は?」
前回学んだことの振返りから行いました。
その後、ランドパワー(大陸国家)とシーパワー(海洋国家)について、以下のことを学びました。
「ランドパワーの国が海を目指すと緊張状態になり、それがクリミア戦争や日露戦争(ロシア)や第一次・第二次世界大戦(ドイツ)、ロシアのウクライナ侵攻になり、シーパワーの国がマージナルシー(縁海)を超えようとするとそれが日中戦争や太平洋戦争だったりする。戦争の理由は他にもありますが、このようなことを考えることが「地政学」になる。」
グループになっている座席を大陸に例えて分かりやすく説明していただきました。
地政学も本格的になり、より一層子どもたちの興味を引き付けていました。
次に、日本に住む大和ハウス工業の社員の李さんとインドネシアに住んでいる石堂さんへのインタビューをおこないました。
質問したい事をホワイトボードに書き込みました。
どのグループもホワイトボードの表面だけでは足らず、裏面まで書き込んでいました。
李さんには「日本の良いところ」「日本の好きな伝統文化」「日本に来た理由」、石堂さんには「インドネシアに住んでみて驚いたこと」「インドネシアの食文化」「インドネシアで有名なもの」等たくさんの質問をして、一問一問に丁寧に答えてもらいました。
最後に、グループごとに「仲の良い国、仲の悪い国」と「その理由」を考え、発表しました。
グループの中で意見が分かれ熱く議論を戦わせている光景も見られましたが、発表の前にはグループ全員が納得のいく国と理由を決めてもらいました。
子どもたちの世界情勢に関する関心が高く、大人でも知らないような理由から国を選んでいるグループもありました。
第3回「絶対に知っておくべき ”地政学” 」
まずはこれまでの復習として、シーパワーとランドパワーはどの国が該当するか、歴代チャンピョンはどこかを振り返りました。
その後、地政学の言葉を教えてもらいました。
大陸の中央は「ハートランド」、端っこは「リムランド」
隣接する地域の間にある微妙なゾーンが「バッファーゾーン」
国の境界になっている海の地域が「マージナルシー」
どれも初めて聞く言葉で、好奇心旺盛な子供たちはしっかりメモをとって学んでいました。
次に、シーパワーの日本を軸に考えて、先ほど学んだ「マージナルシー」を挟んだランドパワーの4か国(ロシア、中国、北朝鮮、韓国)のイメージをグループで話し合いました。
その後、先生からその4か国を地政学の視点で説明をしてもらいました。
日本からみた話はよく聞くが、それぞれの国や民族、その立場には多くの事情があり、相手の気持ちを考えることの大切さを教えていただきました。
4つのグループに分かれて「子どもたちVS保護者」でディベート対決を行いました。
子どもたちはシーパワー側、保護者はランドパワー側で、5分ずつ有理な点を説明しました。
その後にお互いの意見を交わしどちらが有利かを説得しあいました。
判定はどのグループも「子どもたちのシーパワー側」が勝利しました!
子どもも保護者も多くの意見を出し合いどちらが勝ってもおかしくないディベート対決でしたが、子供ならではの視点や大人顔負けの理論で説得し勝利をつかみました。
最後に、伊藤さんから「争いが起きないようにすることの大切さ」と「近くの国や人に伝える事と相手を知る事の大切さ」を教えていただきました。
修了証書授与式
全3回のプログラムを休むことなく受講した参加者には、「大和ハウスグループみらい価値共創センター」の熊野副センター長より修了証書が授与された。
熊野氏から参加者たちにメッセージが送られ、参加者へは参加特典としてジュニアコトクリエカレッジオリジナルバッチがプレゼントされた。
参加者は、喜びの表情を隠しきれない様子だった。