2024/11/06 07:00
ぱーぷる編集部
静寂に包まれた二種の日本庭園に色づく「依水園」の紅葉の美【奈良市】
国の文化財として名勝に指定されている奈良県奈良市の中心部にある『依水園』。
東大寺と興福寺の間に位置していながらも周りから隔絶され、静謐を保つ美しい日本庭園として知られる。
奈良を代表する池泉回遊式庭園で、江戸前期の「前園」、明治期の「後園」と、二つの時代の様式で造られた景観を楽しむことができる。
どちらの庭園も四季を通して見ごたえがあるが、紅葉の時期の美しさは格別。
江戸前期の庭園としてつくられた「前園」
入口のすぐ右手に位置する「前園」は、周りから隔絶されたつくりの空間。
水音さえ聞くことのできる静けさと、鮮やかに色づいたイロハモミジの取り合わせは、江戸文化人の卓越した美的感覚を今に伝えてくれる。
明治期に築かれた「後園」
「後園」は、若草山、春日奥山、隣接する東大寺南大門を借景とし、池に映る花木や、はるかに広がる空までも取り込んだ開放的な空間。
美しく色づいたドウダンツツジやイロハモミジが池に映り込む光景は見ものだ。
紅葉の見頃予想
今年の紅葉の見頃は、例年より少し遅く、ドウダンツツジ、イロハモミジともに11月中旬~12月初旬頃となっている。
前園内の「三秀亭(さんしゅうてい)」では美しい庭園を眺めながら食事や抹茶をいただくこともできる。
静かでゆったりとした時が流れる『名勝 依水園』で、美しい日本の美に酔いしれる1日を過ごしてみてはいかが。
寧楽美術館では企画展や特別陳列も開催
園内に併設されている「寧楽(ねいらく)美術館」では、2024年12月23日(月)までの期間、企画展『中国・朝鮮半島・日本の美をもとめて』を開催中。
館蔵品の中から中国、朝鮮半島、日本の美術品・工芸品を通して、三国の美を感じられる企画展となっている。
また、重要文化財の田能村竹田筆『亦復一楽帖(またまたいちらくじょう)』(全十三図)の第八図「把盃卓立」 を2024年11月18日(月)までの期間公開。
紅葉とともに、日本の文化や芸術を堪能しよう。
入園料
(寧楽美術館含む)一般 1,200 円、高校生・大学生 500 円、小・中学生 300 円
駐車場とアクセス情報
<駐車場>
無
<アクセス>
近鉄奈良駅より、徒歩約15分(東大寺西隣)