【奈良の工務店に聞く】増えています！「中古物件購入⊕リノベーション」

2023/09/12 10:00

『奈良すまい図鑑』編集部

「いい土地がない！」そんな声をよく聞きます。
好条件の土地にはもう家が建っていることが多いですね。

ひと昔前なら、条件に合う土地が新しく売りに出されたり、土地開発されたりするまで待っていた方も多いイメージですが、いまは、「空き家」＝「中古物件」を探して「リフォーム&リノベーション」する住まいが注目されています。

更地に一から新築するより、基礎や配管、構造を再利用することで予算が少なくて済むといわれており、なにより、「立地がよい」というところがおすすめの理由のようです。

奈良すまい図鑑の編集部は、住宅相談カウンター「ナラタテ」のアドバイザーでもあります！

今回は、ナラタテでご紹介している３企業に、中古物件を購入してリノベーションする際、
気を付けて進めることのほか、成功への最短ルート、注意点やポイントを聞きました。

思い込みで住まいの選択肢を狭くしている方がいらっしゃったら、もったいないですよ！

建築会社は物件のここを見ています！―マイ工務店―

Recrea（株式会社　マイ工務店）代表取締役　眞井太伸さん不動産部門「マイ不動産」では土地・物件に関するお手伝いもしています。「シンプルなのに個性ある住まい」を実現しませんか。

物件の購入の際は予算や安心･安全に関わる、物件そのものの特性があいまいなまま契約することは禁物です。

●再建築可能か？
●未登記、違法建築物件ではないか？
●外壁のクラックの状況はどうか？（クラックが多いと軟弱地盤の可能性あり）
●床下の状況、現状の床の状態はどうか？（湿気が多い場所は床の劣化が早い）
●建築時期・耐震基準について、新耐震基準か旧耐震基準か？

冷静な第三者と一緒に物件探しを！

物件ご紹介者様との「縁」や物件との「縁」もとても大切ですが、ご契約前にぜひ建物を任せる建築会社にも気になった物件のご相談をされることをおすすめします。建築会社と一緒に物件を探す、という手もおすすめです。

上記のポイントも押さえた上で、お客様のかなえたい空間をご提案することが建築会社の役割です。

不動産にも強い建築会社にも物件相談すべきですー建築工房和―

建築工房和-nagomi-（株式会社和）代表取締役　松葉勇さん奈良の土地や風土に精通した情報網と、私の出身地・十津川の無垢材を利用した住まいづくり、家具づくりで暮らしがぐっと変わります。

私たちのような建築会社が土地や物件を探すときは校区や街並み、駅からの距離など日常生活に関わる条件は押さえた上で、建築条件に関わる立地条件を徹底的に見ています。
弊社の場合は30年以上お付き合いをしている不動産業者と二人三脚で行います。
建築会社に実績のある不動産会社がサポートしているかどうかで、その後の流れが変わります。

土地が持つ条件であきらめるには早い！

「南向きの物件」を希望される方が多いですが、予算やその他の条件がそろえば北向きの土地をおすすめすることもあります。
条件だけみれば希望にかなっていないことになりますが、それを解決するのが建物です。

例えば、吹き抜け等で室内を明るくする計画を必須にし、物件自体のデメリットを意匠でカバーした家づくりができます。

まずは総予算ありき！資金計画は慎重にートチナラー

トチナラ（株式会社楓工務店）不動産事業部課長　定大樹さん建築･不動産部門を運営し、資金計画から物件探し、プランニング、施工までワンストップで行えるのが私たちの強みです。

物件価格、諸費用、リノベーション費用の3つが総予算内に収まっているかどうかを踏まえて、物件を見極めることが重要です。
そこをあいまいにしたまま進めてしまうと「リノベーションに思ったよりお金がかかってしまった」ということになりかねません。

無理なローンを組むと後悔につながりますので、資金計画をしっかり固めたうえで、物件探しをスタートしましょう。

物件探しとリノベーションを同じ会社に依頼する

「不動産屋さんで中古物件を購入してから、工務店にリフォームを依頼する」。

間違っていないように思いますが、この方法はおすすめできません。
物件探しからリノベーションの設計施工まで1社で行っていれば、「お客様がリノベーションでかなえたいこと」を前提とした中古物件探しが可能になります。

ほかにも無駄な費用を抑えて、ローンを1本化できるなど、メリットは計り知れません。