2023/08/13 07:00
ぱーぷる編集部
vol.18 たけつな先生がSNSをしているのはなぜ? 【連載】気になるこどもの病気 「こころ」と「からだ」|たけつな小児科クリニック|生駒市
奈良県生駒市の『たけつな小児科クリニック』院長・竹綱先生は、YouTube、TikTokなど積極的にSNSでの配信を行っています。
超多忙の中、なぜSNSをしているのか、何を伝えようとしているのか、先生に伺いました。
Q1. SNSをされている理由は?なぜこのタイミングなのですか?
皆様もご存じの通り、今世の中にはYouTubeやインスタグラム、Facebook、LINE、TikTok、X(旧Twitter)など、多くのSNSといわれる情報発信ツールがあります。
たけつなは元々LINEとFacebookで休日診療所での勤務やたけつな小児科クリニックのクリスマスイベントの告知、年末年始のお休みのお知らせなどでSNSを活用していました。
本当であればたけつなのプライベートなどをSNSを通じて皆様に見ていただきたい気持ちはあるのですが、見ていただく方からのたけつなを含めた医療関係者の印象、立場などを考えると、たけつな自身が感じたことや経験したことを何も考えずUPしてもいいわけではないと考えています。
これは新型コロナが流行して間もないころは顕著で、医療関係者が感染する、職場でクラスターになるだけでも世間的にあり得ないと言う風潮でした。
そのこともあり、たけつなは事務的なこと以外は極力個人の情報発信を控えるようにしていました。
ただ、逆に新型コロナが流行し、学校や園へ登校・登園できない環境が生まれ、ご家族も情報を得る機会が減少したことから、子どもの感染状況や今年5月に発売になった著書「行列のできる子ども健康相談室」の解説を動画で配信したほうが皆さまも理解しやすいかと考え、YouTubeを開始しました。
Q2. YouTubeとTikTokを発信の場として選んだのはなぜですか。
実はnoteも少し配信をしていますが、YouTubeとTikTokが利用者の数が多いため情報を多くの方に届けることができるのではないかと考えたためです。
たけつなが「行列のできる子ども健康相談室」を執筆した背景には日本の小児医療の偏在性をなくしたいとの思いが強く、その目的のためには多くの方に本を認識してもらい、手に取っていただく必要がありました。
具体的にお話しをすると、東京、大阪などの大都市圏では子どもが病気になったとき24時間、365日小児科医が対応することが可能です。しかし、奈良を含め地方都市ではその環境がなく、場合によっては子どもを内科の先生が診察していることもあります。
そのような環境に疑問を抱き、なんとかできないかと試行錯誤した結果、書籍で皆様に届けることが最善と考えました。
その書籍の内容を知っていただくことが重要だったので、信ぴょう性を担保する意味と皆様も馴染みやすいのも含めYouTubeで配信を開始しました。
YouTubeを配信し続ける中で、視聴者の方からもう少しエンタメ性がほしいとのご意見をいただき、ちょうど病児保育室バンビのスタッフの勧めもあり、少し利用する年齢層が若いTikTokを始めました。
基本、バンビのTikTokは毎週木曜日に配信していますが、たけつなの健康のために始めたエクササイズは多くの方のご好評をいただき、毎日配信しています。
もしお時間があれば一緒にエクササイズしましょう。
Q3. TikTokがバズっていますね
たけつなのエクササイズに関しては、いつも体を動かすことに対し三日坊主だったこともあり、レコーディングダイエットとして、完全に自身の健康維持のためだったので、できれば少数がよかったのですが結果的に多くの方に応援していただけることになりました。
ただ、先日TikTokライブを初めて開催させていただいたのですが、多くの方から健康についての悩みを相談していただき、通常の診療ではなかなか時間がなくお話しできない内容もお伝えできたという実感があり、新しい医療提供サービスかなと思いました。
そのライブに参加していただいた成人の方や妊娠中の方など、いろいろな方の健康の不安にお答えできたので、小児科の枠を超えてお役に立ててよかったと思います。
病児保育室バンビでもTikTokを始めましたが、こちらのほうがどちらかというとオフィシャルで、解熱剤の使い方や嘔吐の際に何を食べさせたらいいかなど、日頃、子どもが病気になった際の実用的な情報を一問一答形式でUPしています。
たけつなとスタッフの目指すところは①皆様が見てて楽しい、正しい情報と知識を発信すること、②多くの方に「行列のできる子ども健康相談室」を知っていただき、できれば家に1冊持っておいていただくことで、子どもが病気になった際に受診の適応などご家族が落ち着いて対応できるようにすること、付属的な点で③たけつなとスタッフが楽しんで長期的に情報発信をしていくこと、を目標にしています。
Q4. 今後、SNSをどう活用していきたいですか?
先程お話ししたように、最終的な目標は日本における小児医療の格差をなくすことです。つまり、そのツールとして「行列のできる子ども健康相談室」を日本全国に届けていくことです。
この書籍の執筆はほぼたけつな自身が行っていますが、実際、原稿は掲載されている約3倍の量になります。どうしても本のページの都合上コンパクトにまとめる必要があり、子どもの病気について本当に大切で必要なエッセンスを中心に詰め込んだため、細かいところやそこまで大切ではないが知っていてほしいこと、実際流行している疾患の特徴など掲載しきれなかった情報がたくさんあります。そういった本では知りえない情報をSNSで発信して子どもたちの健康を支えていければと思っています。
また、YouTubeやTikTokライブなどで実際にお困りの声にお答えして、少しでも安心していただけるツールとしてSNSを活用していければと思っています。
ぱーぷる編集部もたけつな先生のSNSを拝見!
たけつな先生(たけつな小児科クリニック)のYoutubeやTikTokでは、家庭での「子どもの症状、こんなときどうしたらいい?」に役立つお話がたくさん聞けるほか、最近では、エンタメ性も加わって、たけつな先生のお人柄がよりよくわかるようになりました。
小児科の先生がどんな先生なのかは、親も子どもも気になるところですよね。病院に初めて行く前にどんな先生なのかなーと見て安心したり、かかりつけの先生のちょっとした素顔を見られたり、そんな楽しみ方もできると思います。
院長・竹綱先生
院長である竹綱先生は常に全力で子どもたちと向き合い、「子どもたちを守るために小児科医として自分にできることは何か」を日々追求している。
午前診から午後診の間も休むことなく、竹綱先生が運営している向かいの『病児保育室 バンビ』の診察や、子ども発達サポート『のびいく』に顔を出す。
月に1度発行されるA4サイズのおたよりには、
片面には季節に応じた子どもの病気やトラブル、もう片面には先生のプライベートな話が。
くすっと笑えるありのままの文章に、飾らない竹綱先生の人柄が表れている。
そんな先生の一生懸命な姿に、子どもたち、親御さんから厚い信頼が寄せられている。
竹綱先生著書「行列のできる子ども健康相談室 0~10歳児の病気とケガのおうちケア」
たけつな小児科クリニック
- 住所/奈良県 生駒市真弓 1丁目2-8
- 電話/0743-71-0929
- 営業時間/ <午前診>9:00〜12:00
<専門外来>14:00〜16:00
<午後診>17:00〜19:30
備考/※木曜の午後診は16:30〜18:30
- 定休日/日 その他休業日/土曜日の午後診察
- 駐車場/駐車場完備(なんぶ眼科、薬局と兼用)