2023/08/03 11:00
ぱーぷる編集部(喜畑恵太)
【新商品】「どんな味?」「『想像と習合』の名前の由来は?」など 奈良県天川村で作られた「クラフトコーラシロップ」作り手の安大諒さんインタビュー【utitocono(うちとこの)コーラ製造所|奈良県天川村】
公式オンラインショップで販売を開始した、奈良県天川村で作られた『utitoconoコーラ製造所』のクラフトコーラシロップ「想像と習合」。
今回は『utitoconoコーラ製造所』代表の安大諒さんにインタビューを行った。
「想像と習合」の由来は?
ー『utitocono(うちとこの)コーラ製造所』の名前の由来は?
安大諒さん(以下:安大さん):元々、デザイン会社をしていて、そこの名前が『utitocono(うちとこの)』というので、コーラ製造所にも同じ名前を付けました。
ー商品名も個性的な名前ですよね?「想像と習合」の由来は?
安大さん:天川村は「洞川温泉」などの観光スポットに目が行きがちですが、それの奥にあるものに想像力を持っていただきたいというのが理由です。例えばですが、洞川温泉で働いている地元の方々がいたりしますよね。そういう方々が今の人気の観光スポットを支えているということに気づくには、「想像」が要ると思います。このクラフトコーラもそういうことに気づくきっかけになってほしいという思いがあります。次に「習合」というのは本来の意味的には「相異なる諸種の教理や学説が融合すること」ですが、材料も10種類のスパイスが混ざり合ってできています。それに天川村という地域が、地元の方や観光客の方々など、いろいろな人たちが交じり合いながら成り立っているものという意味で、「習合」という言葉を使わせていただきました。
コーラを作ろうと思った理由は?
ーデザイン会社をされていて、なぜコーラを作ろうと思ったのですか?
安大さん:デザインの仕事をしてても、一見さんと繋がりを持つことがなかなかないんですよね。元々、地域おこし協力隊で大阪から天川村に来たのですが、同じ協力隊の方が宿で働いていたり、物を作ったりしていて、その方々を見ていると、自分も一見の方と繋がりを持つために何か「物」を持っていた方がいいかと思い、コーラを作ることにしました。
ーなぜクラフトコーラを選ばれたのですか?
安大さん:元々コーラが好きで、これなら飽きずに作れるかなと思いました。
ーコーラを作るノウハウってどこで学ばれたのですか?
安大さん:どこで学んだのかな笑。ちょっとだけ関係あるとすれば、ネパールに住んでいた時期があって、そこで元から好きだったスパイスのことをより学びました。インターネットなどでコーラの作り方を調べて、そこから自分のスパイスの知識と融合させたという感じですね。
ークラフトコーラシロップ「想像と習合」には、10種類以上のスパイスが入っていますよね。その中に天川村で採れる「クロモジ」というものを使っていますが、これはどういった物ですか?
安大さん:天川村の名産というほどの物ではないんです。山だとどこにでも生えている植物ですね。ただ、これを製品化している商品とかはあまりないと思います。天川村でも「クロモジティー」とか数年前から作っているんですよね。なので、コーラにも合いそうなので、使ってみることにしました。
ー奈良の食材としてはこの「クロモジ」だけですか?
安大さん:そうですね。あとは仕込み水である「ごろごろ水」ですね。どちらも天川村の物になります。
ークラフトコーラシロップ「想像と習合」の味の特徴は?
安大さん:ひと言で言うと「バランス」が取れていると思います。あえて市販のコーラに寄せたわけではないんですが、そこまで尖ったコーラでもないと思います。他のクラフトコーラは市販の物と味が全然違うと感じることが多いですね。柑橘類ベースのものが多いというか。なので、皆さんが普段から飲むコーラの味の範囲内には収めているつもりです。
今後の展開は?
ー何人で「想像と習合」を作られているのですか?
安大さん:私1人です。
ーえ!?デザインの仕事もされているのに忙しくないですか?
安大さん:めちゃくちゃ忙しいですね笑。
ー時間あるんですか?
安大さん:すんどうで作るので、1回に70~80本できるんですよね。時間は冷ます時間とか含めても3~4時間でできるんです。
瓶に詰める充填の作業含めると1日かかる感じです。
ーもっとかかるものかと思っていました。それでは最後に今後取り組んでいきたいことを教えてください。
安大さん:実は「製造所」を作ったんですよ。「清涼飲料水製造業」の許可書もあるので、OEM(委託者のブランドで製品を生産すること)もやっていきたいと思います。
コーラ以外でもいいので、例えば地域の農産物とコラボみたいなこともできたらなと思います。天川村にははちみつもありますし、近所のおばさんが「しそ」を育ててらっしゃるので、「しそジュース」を作ってみたいなと思ってます。
どんどん「人」を巻き込んでいきそうな安大さん。
今後の活躍が楽しみでならない。