2023/07/17 09:25
ぱーぷる編集部(松石)
隠れ家で味わう「昭和モダン」なかき氷【キセツ菓子 3F上ル|奈良県生駒郡斑鳩町】
JR法隆寺駅から徒歩3分ほどの場所にある『キセツ菓子 3F上ル(きせつがし さんかいあがる)』。
昭和情緒あふれる街並みの雑居ビル3階に店を構える「季節菓子」の隠れ家的人気店だ。
キセツ菓子 3F上ル(きせつがし さんかいあがる) おススメ
クリームソーダ 1200円(税込)
メロンソーダをイメージしたかき氷の見た目は、一言で表現するなら昭和モダン。
店内一面の窓から眺望できるレトロな街並みとも相まって、まるで子供時代にタイムスリップしたような気分にさせてくれる。
さわやかな風味のメロンソーダシロップに、コクのあるミルクサワークリームがアクセント。
サクサクと食べ進めながらもしっかりと甘みと酸味を楽しめる。
中に仕込まれた生クリームは自家製のオリジナルブレンドだ。
まろやかな口当たりは残しつつ、くちどけは淡く、乳脂のクドさを感じさせない。
実はこのお店を切り盛りしている高木さんご夫婦は3年前まで県内人気洋菓子店を経営していた洋菓子職人。
かき氷という形式をとりながらも繊細な調理手腕が見え隠れする、まさに洋菓子職人の面目躍如たる出来栄えだ。
<氷かくヒト>時代とライフスタイルは変わっていくが、大切なものは変わらない。
生駒市街で経営していたフランス菓子のお店から屋号を変え、斑鳩に移転したのが3年前。
移転前は、ケーキなどの生菓子からフィナンシェ、カヌレなどの焼き菓子まで取り揃える人気店だった。
しかし時代がコロナ禍に突入し、さらにお子様も誕生。
取り巻く環境が劇的に変化する中で、高木さんご夫婦がたどり着いた答えが「季節菓子」というスタイルだった。
お菓子にも旬がある。春にはクレープ、夏にはかき氷、と季節ごとのお客様の需要に答える形で商品を展開する。
「洋菓子屋は常時複数のアイテムをそろえておかなければいけない。
現在の季節菓子というスタイルに変えてからは時間的な負担も減り、家族と向き合える時間も増えました」。
さらに余裕のできた時間を使い、シェアキッチンの運営や、調理教室、開店のための講座など後進育成にも着手した。
技術は資産。
これまで培った洋菓子の技術をどのように生かすかを語ってくれる高木さんの腕の中には、
かわいらしい赤ちゃんの姿が見える。
環境は変わる。
環境が変われば視点が変わり、必然として生き方が変わる。
様々なものが変化していく中で、変わらないものもきっとある。
それはそれぞれが胸の中に、腕の中に大切に抱いているものだろう。
斑鳩の隠れ家で落ち着いたスイーツ空間を提供するご夫婦は、
やはりお話していて心がほっとするような温かみを持ったお二人だった。
(ぱーぷる編集部 松石)
キセツ菓子 3F上ル
- 住所/奈良県 生駒郡斑鳩町興留 6-5-9 オカダビル 3F
- 電話/-
- 営業時間/11:00~15:30
- 定休日/月、火、水、木、日 その他休業日/Instagram要確認
- 駐車場/無(近隣に有料P有)