小児科、小児歯科、子どもの病院子育て奈良県生駒市
2023/04/17 19:00
ぱーぷる編集部

vol.15 子どもの花粉症の症状と対策【連載】気になるこどもの病気 「こころ」と「からだ」 【たけつな小児科クリニック|生駒市】

vol.15 子どもの花粉症の症状と対策【連載】気になるこどもの病気 「こころ」と「からだ」 【たけつな小児科クリニック|生駒市】

2023年のスギ花粉は過去10年で最多と予想されている中、花粉症で悩まされているお子さんも少なくないのでは。

目のかゆみや鼻水、鼻づまり、肌荒れなど花粉症のサインの見分け方や対策について、生駒市にある『たけつな小児科クリニック』院長・竹綱先生に詳しく伺った。


vol.15 子どもの花粉症の症状と対策【連載】気になるこどもの病気 「こころ」と「からだ」 【たけつな小児科クリニック|生駒市】

Q1. こどもの花粉症と風邪ってどう違うの?見分け方はあるの?


子ども、大人ともに花粉症の症状に大きな差はありません。
花粉症の症状としては鼻水、目のかゆみが多く見られます。
さらに、もともと喘息の既往のある場合などは咳が出たり、アトピーがある場合などは、皮膚のかゆみやアトピーの症状が悪化することもあります。

花粉症と風邪の違いについて明確に見分けることは難しいですが、アレルギーで熱がでることはほとんどなく、黄色い鼻水は風邪の症状であることが多いと思います。

また、見分ける大きなポイントにはならないですが、風邪の場合は約1週間~3週間で症状がよくなりますが、ハウスダスト、ダニなどのアレルギーの場合は1年を通して症状が持続することもあります。

ほかにも、スギやヒノキの花粉が飛ぶ時期は、同じくPM2.5や黄砂などが飛ぶ時期でもあるため、その影響でアレルギーではなくても花粉症と同じ症状がでるケースもあります。

Q2.花粉症に遺伝や家族性はあるの?


まず、遺伝と家族性の違いについて説明すると、遺伝はアレルギーを引き起こす遺伝子が知られていて、血液検査などでその遺伝子が確認できた場合を言います。
ただ、大学などのアレルギーを研究する施設では遺伝子の検査をしている場合もありますが、一般的には遺伝子の検査は行いません。
一方、家族性は遺伝子がわかっていないけど、家族に花粉症やアトピー性皮膚炎、喘息、食物アレルギーがある場合、特にご両親にアレルギー疾患の既往があれば、その子どもは6~8割の確率で何かしらのアレルギー疾患になると報告されています。
したがって、アレルギーには家族性があると考えて差し支えありません。

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Q3. 予防法はあるの?プロテクトスプレーなどは有効?


花粉症やアレルギー性鼻炎の場合、原因を完全に除去することはできないため、アレルギーを引き起こす物質(アレルゲン)を極力体内に入れないようにする(接しないようにする)ことが大切です。

体内に入れないようにする方法としては、マスクや喉、鼻の粘膜に付着したアレルゲンを洗い流すためうがいをすることが有効です。
さらに、目の粘膜のアレルゲンの接触を回避するためには、花粉眼鏡を使用することも一つです。

アレルギースプレーは衣服などについているアレルゲンを間接的に吸い込む量を減らすことができ、一定の効果は期待できます。
しかし、空気中に漂っているアレルゲンを直接除去できるわけではないということを認識しておくことが大切です。

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Q4. 鼻水やくしゃみ、目のかゆみ以外にどんな症状がある?肌への影響は?


眼や喉、鼻は大気と直接接触しているためアレルギー反応が出やすい一方、皮膚は角質などのアレルゲンが侵入するバリア機能が備わっているため、皮膚症状は鼻水などと比べ出にくいといえます。

ただし、皮膚に付着する花粉の量が多い場合や、目をかくことで皮膚のバリア機能が破綻し、アレルギー反応が出やすくなることもあります。

現在、新型コロナウイルスの感染対策などでマスクをされている方も多いと思いますが、マスクの鼻の上に花粉が付着し、目と鼻の間に湿疹がでたり、赤みが出たりすることもあるので、外出した際は適度に顔を洗ったり、ウエットティッシュで顔を拭くなどしてアレルゲンを取り除くように工夫しましょう。

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Q5.何歳くらいから花粉症になるの?小さい子でもなる?


何歳からなるかという明確な回答ができませんが、一般的には就学時頃から花粉症になる頻度が増えてくると言われています。
耳鼻科の先生の中には、「1歳では花粉症になることはない」とおっしゃる方もいらっしゃいます。

しかし、私見にはなりますが、近年では実際に診察をしていると花粉症の低年齢化は進んでいると実感しています。

とはいえ、低年齢での鼻水などの症状は、まず花粉症よりも風邪を疑い治療を進めていくことが大切だと考えています。

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鼻づまりなどの症状は、花粉症とほかの病気との区別がつきにくいもの。
子どもの異変を感じたら、まずは小児科に行って相談してみよう。

院長・竹綱先生


vol.15 子どもの花粉症の症状と対策【連載】気になるこどもの病気 「こころ」と「からだ」 【たけつな小児科クリニック|生駒市】

院長である竹綱先生は常に全力で子どもたちと向き合い、「子どもたちを守るために小児科医として自分にできることは何か」を日々追求している。

午前診から午後診の間も休むことなく、竹綱先生が運営している向かいの『病児保育室 バンビ』の診察や、子ども発達サポート『のびいく』に顔を出す。

月に1度発行されるA4サイズのおたよりには、
片面には季節に応じた子どもの病気やトラブル、もう片面には先生のプライベートな話が。
くすっと笑えるありのままの文章に、飾らない竹綱先生の人柄が表れている。

そんな先生の一生懸命な姿に、子どもたち、親御さんからの信頼が厚い。

子どもの健康についてもっと知りたい!にこたえてYouTube開設&著書発売決定


常に家庭に寄り添い、子どもの健康についてさまざまな形で発信してくれる竹綱先生。

2023年3月には、患者さんや保護者の方のさまざまな疑問に答えたり、「どうして小児科医になったのか?」など、竹綱先生の思いを知ることのできるYoutube「たけつな小児科チャンネル」が始動。

さらに、子どもの病気、育児の悩みを一気に解決できる、「令和版 子どもの家庭の医学」ともいえる著書『行列のできる子ども健康相談室 0~10歳児の病気とケガのおうちケア』の発売が決定している。

YouTube「たけつな小児科チャンネル」

竹綱先生著書「行列のできる子ども健康相談室 0~10歳児の病気とケガのおうちケア」

たけつな小児科クリニック

  • 住所/奈良県 生駒市真弓 1丁目2-8
  • 電話/0743-71-0929
  • 営業時間/ <午前診>9:00〜12:00 <専門外来>14:00〜16:00 <午後診>17:00〜19:30 
    備考/※木曜の午後診は16:30〜18:30
  • 定休日/日
    その他休業日/土曜日の午後診察
  • 駐車場/駐車場完備(なんぶ眼科、薬局と兼用)
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