2023/02/20 17:01
ぱーぷる編集部(喜畑恵太)
野村忠宏、篠原信一、⼤野将平の柔道オリンピックメダリストが子ども達を指導 野村の地元・奈良県で『野村道場』開催
2023年2月19日、「大和ハウスグループ みらい価値共創センター コトクリエ(奈良県奈良市)」にて、オリンピック3⼤会連続⾦メダリストの柔道家・野村忠宏氏がプロデュースする柔道イベント「DaiwaHouse presents 第七回 野村道場」が開催された。
野村氏はもちろん、特別講師としてオリンピック銀メダリストで元柔道日本男子代表監督の篠原信一氏、スペシャルゲストにオリンピック2大会連続金メダリストの⼤野将平選手(旭化成)が参加し、子ども達に指導を行った。
野村道場とは
「柔道の魅力を伝え、柔道の持つ価値を世界に広める。」
という思いから、2019年9⽉から始まった柔道イベント。
野村道場が掲げるのは「伝統」と「革新」の融合。
それを軸に、一流柔道家とコミュニケーションをはかる貴重な時間を子ども達に提供し、柔道が持つ価値を日本から世界に発信していくのが狙いとなっている。
7回目となる今回は、野村氏の地元奈良で開催。
事前に応募があった「小学校3年生〜中学校3年生の柔道経験者100名」と「小学校1年生〜6年生の柔道未経験者20名」が招待された。
イベント当日の様子
オリンピックメダリスト3名が登場
まずは野村氏、篠原氏が登場。
野村氏は
「野村道場に参加してくれてありがとうございます。『野村道場は楽しくやる』そして『一生懸命頑張る』をモットーでやっているので、皆さんも元気を出して、笑顔でそして礼儀正しく頑張りましょう。」
と子供たちの前で語った。
「精力善用」「自他共栄」とは
まずは礼節講義。
野村氏から「柔道の父」と呼ばれた嘉納治五郎(かのうじごろう)氏の「精力善用」「自他共栄」を紹介。
「精力善用」とは、柔道で鍛えた「心」と「体」を社会の役に立てようとする教え。
「俺は強いんだ!」と偉そうにするのではなく、強くても人に優しくするなど社会の役に立つ人間になりましょうということである。
また「自他共栄」とは、相手に敬意、感謝をして互いに助け合うことにより、一緒に素晴らしい世の中を作っていこうという教え。
この2つの紹介の後、野村氏と篠原氏は実際に柔道で使われる「礼法」のやり方をわかりやすく指導した。
続いて、スペシャルゲスト⼤野将平選手が登場。
大野氏は
「奈良県天理市在住の31歳の⼤野将平です。ここ(コトクリエ)に来るまで15分ほどでした。関西の人が多いと思いますが、私も関西に住んで13年になりますので、一緒に頑張りましょう。」
と子供たちを盛り上げた。
野村氏の背負い投げのキレは今も健在
その後、3人の得意技を披露。
この日約1年ぶりに柔道衣を着た篠原氏が、現役柔道家大野選手の後に同じ技のレパートリーを繰り出すが、巴投げは生涯でかけたことがないらしく、逆に食らう場面があり、会場中がどっと沸いた。
また、野村氏の代名詞である「背負い投げ」は今でも健在。
オリンピックメダリストの技とあって、子ども達は真剣な眼差しで1つ1つの技を見つめていた。
その後は各部屋に分かれて技術指導、乱取りなどが行われた。
柔道は楽しむことが大切
最後に野村氏は
「努力してすぐにうまくなる子もいれば、なかなか結果が出ない子もいます。野村先生もなかなか結果が出ませんでした。それでも頑張れたのは柔道が好きだったからです。なので、みんなも柔道が好きで続けられるように頑張ってほしいし、それを親御さんも見守ってほしいと思います。ゴールは今ではないと思います。今、夢中になれるものがあるということだけでも幸せだし、頑張っている子どもを褒めてあげてほしいです。そういう周りの温かい思いというのが子ども達の頑張る原動力になると思います。みんな(子ども達)は柔道を楽しんで、そして負けてもいいから、どんどん自分の力を試すように思い切って柔道をしてください。」
とメッセージを送った。
オリンピック3連覇の偉業を達成した野村氏の言葉は、小さな柔道家たちに届いたはず。
今後も「野村道場」から目が離せない。