2022/12/13 07:00
ぱーぷる編集部(塩田)
今井町の繁栄を今に遺す旧宅【旧米谷家住宅|橿原市】
場所は、奈良県橿原市今井町。
江戸時代には、「大和の金は今井に七分」と言われるほど栄えた地域として知られる。
今を生きる人々と、古くから遺る文化財が共存している日本有数の寺内町。
なかでも『旧米谷家住宅』は、どこか懐かしい佇まい。
かつて金物商の家屋として使用され、重要文化財にも指定されている建築物だ。
立派な玄関をくぐると、広々とした土間と大きなかまど、何十畳もの座敷がお出迎え。
昔の生活様式が色濃く残る風景だ。
土間の真ん中あたりには、大小5つのかまどが並ぶ。
かまどの土台は、緩やかなカーブを描いており、まるで勾玉のよう。
現代のアイランドキッチン。
昔も今も、人が考えることは一緒みたい。
「ここから見える風景が好き」と話すガイドさん。
火の加減を見ながら、料理を作り、土間にいる人の様子をうかがう。
江戸時代の人々も見たであろう風景を、ここから眺めてみてはいかが?
丁稚達は屋根裏、今で言うロフトで寝泊まりしていた
見どころは、下ばかりだけではない。
視線を上げてみると、大きな梁と煙出しが見える。
現代の家屋では見られない、風情ある日本建築にふれたい。
今井町は魅力的な古い街並みとして、映画やドラマの撮影場所として使用されることが多い。
『旧米谷家住宅』は、「るろうに剣心 最終章 The Beginning」の撮影場所として利用された。
幕末に建てられた内蔵・蔵前座敷
角度を変えると、違った雰囲気を身にまとう蔵前座敷
裏庭には内蔵と、数寄屋風の蔵前座敷が建つ。
1849年に建てられ、ここでは商談が行われていたそう。
この蔵前座敷の、とある場所をよ~く見ると、幕末からずっとこの場所を気に入って止まり続ける小鳥の姿が。
どこにいるか、探してみよう!
9~17時見学できるけれど、12~13時のお昼タイムは一時お休み。
ボランティアガイドさんが、ユーモアあふれるお話をしてくれる。
昔の人々が、ここでどういった生活をしていたか想いを馳せてみて。
旧米谷家住宅
- 住所/奈良県 橿原市今井町 1-10-11
- 電話/0744-23-8297
- 営業時間/ 9:00~17:00
備考/12:00~13:00は閉館
- 定休日/年末年始(12月25日~1月5日)
- 駐車場/無(近隣に有料P有)