2022/07/28 16:31
ぱーぷる編集部(喜畑恵太)
【写真あり】21-0の圧勝も「天理ナインに笑顔なし」生駒高校は初の優勝ならず【高校野球奈良大会決勝2022】
優勝を決めても笑顔はなかった
2022年7月28日(木)に「第104回全国高等学校野球選手権奈良県大会(高校野球)」(場所:佐藤薬品スタジアム)の決勝戦が行われ、天理高校が生駒高校に21-0で勝利し優勝。
春夏連続で甲子園出場を果たした。
生駒高校は準決勝に出場したエースの北村晄太郎君をはじめ、多数の主力メンバーの名がベンチにもなし。
「コロナ感染による選手変更特別措置」として、代わりの選手たちが欠場した選手たちの背番号を背負っての出場となった。
天理高校は1回に3点を先制すると、2回には戸井零士主将のタイムリーなどで5-0と突き放す。
投げては先発の南澤佑音君が5回まで被安打1の7奪三振。
その後も天理高校は毎回のように得点を積み重ねて、21-0で生駒高校を下した。
天理・戸井主将
2番手として投げた生駒高校・背番号1浅野貴優君
9回意地のスリーベースを放った生駒高校・野村拓君
9回に再び南澤佑音君がマウンドに立ち、最後のバッターから三振を奪うが、天理ナインは喜びを爆発せず、早々に最後の挨拶の列を作り試合が終わった。
試合後、戸井主将は9回2アウトからマウンドに集まった場面を振り返り
「勝っても喜びを抑えて、淡々と整列しようということを話しました。」
と語った。
天理の中村監督は
「(最後)この子たちはどうするのかな?と思っていた。優勝したからみんなで集まって喜びたかったと思う。でも、そこをみんなで我慢してこの形を取ったのだと思う。
普段から目配り、気配りしなさいと言ってきていたので、彼らにそういう成長があるんだと思います。」と語った。
9回2アウトのマウンドでの様子
試合後のコメント
天理・戸井主将
天理・戸井零士主将
「今大会は守備からリズムをつくって攻撃につなげるという野球を常にやってきて、5試合全てその試合ができました。こういう戦い方は甲子園につながってくるんじゃないかなと思います。自分たちが目指している日本一になりたいと思います。」
センバツ出場時(初戦敗退)とチームが変わった点については
「守備の意識は高まりましたし、あの時に守備のミスのせいで負けたのがきっかけで、今の自分たちがあるのかなと思います。」
自身の状態については
「前の2試合みんなに迷惑かけたんで、自分がチームに貢献したいと言う思いで試合に入りました(この日4安打3打点)。」
天理・エース南澤佑音君
「初回から点を取ってくれたんで楽に投げられました。ただ、準決勝よりはフォームが崩れるところがいくつかあったので、修正して甲子園に挑みたいと思います。」
投手として完成度が高くなってきたという印象については
「真っすぐ自体の質は上がってきたかと思います。ただ、力みすぎるとうまくいかなかったりするので、自分の状態を維持することを意識しています。」
春のリベンジになる甲子園への意気込みに関しては
「自分たちの代では甲子園で勝てていないですし、春に負けた星稜高校も出るということで、自分としてはリベンジしたいので、対戦できたらいいですね。ただ、どこが相手であろうと自分たちの野球をするには変わりないと思うので、1試合1試合頑張っていきたいと思います。」
生駒高校・熊田颯馬主将
生駒・熊田颯馬 主将
「コロナの影響で出られなかったメンバーもいましたが、そのメンバーには決勝が一番楽しかったと伝えたいです。」
最後に後輩に向けてのメッセージを聞かれると
「準決勝までは、2年生は菅田だけがレギュラーという形でした。彼はプレーで引っ張っていける選手なので、頑張ってほしいし、他の2年生たちも人していい選手が多いです。1年生は彼らに付いていってほしいし、僕よりも人格者が多いので頑張ってほしいです。」
と語った。