2022/08/03 20:30
ぱーぷる
温かい光に包まれる英国アンティーク家具のお店【inhi(インハイ)大和郡山店|大和郡山市】
奈良県大和郡山市の秋篠川沿いに佇む『inhi(インハイ)』。
奈良口交差点西角にあり、車で通り気になっていた人も多いのでは。
ここは、英国様式のアンティーク家具を取り扱うお店。
以前は東生駒で12年間営み、2000年に広い倉庫であるこの建物に移転した。
クラシックで普遍的な英国様式の家具に魅了されたオーナーがイギリスから直接仕入れている。
『inhi』という名前には、「in=流行をさりげなく取り入れる」、「hi=高揚」という意味があり、
オープン当時から、お客さんがウキウキと楽しめるような商品を提供することをコンセプトとして大事にされてきている。
オーナーである田宮さん(以下:田宮さん)はとても気さくな方で、ふらっと立ち寄っても快く迎えてくれる。
店内は、たくさんの照明によって温かい明りに包まれたとても落ち着きのある雰囲気。
そして、椅子やテーブル、数々の食器、どれも素敵なものばかりで目移りしてしまう。
1つひとつゆっくりと見て回りたい。
そもそも、「アンティーク」とは、100年以上前に製造されたものをさし、それ以降のものは「ヴィンテージ」、あるいは「ユーズド」と呼ばれる。
1点ものが多いため、商品との「運命の出会い」を見つけにお店を訪れるのも醍醐味である。
田宮さんいわく、アンティークの家具には、条約によって今は伐採が禁じられ手に入らない材質が使われていたり、
当時の技術や職人の心意気など今では感じることのできない特別なものがあるのだそう。
一見ただのテーブルに見えても、100年以上前から時代を越えて受け継がれている。
職人によって丹念に作られたものだからこそ、この時まで変わることなく在り続けている。
そこに価値がありアンティークの魅力を感じることができる。
幻想的な光でお部屋を灯す照明器具
田宮さんは、雑貨や家具の中で照明が一番好きだという。
「LEDは便利で安いし、節電もできる。
でも、白熱灯は、それにかわるものがないくらい、色はとてもあたたかく、ろうそくの色と同じで、人間にとって必要なものだと思う。」
まさに、「たおやかな光」と語ってくれた。
間接照明は一般の照明と比べると少し暗く感じる人も多いかもしれないが、
昔日本でも行燈があったように、間接的な光に情緒を感じていた。
部屋の中にぼんやりと明るい場所があることで、優しい光に心が癒されたりもする。
店内には数えきれないほどの照明があり、シェードのみのものもある。
玄関や、お手洗い、キッチンなどワンポイントにさりげなく取り入れてみては。
ヴァセリンシェードのテーブルランプ(1880年代)
ガラスシェードには微量のウランが使われており、少し緑がかった美しい光を放つ。
現代では作ることができない珍しいもの。
フレームスタンドには真鍮が使われ、細見のデザイン。
部屋にもなじみやすく、さりげないアンティーク感を演出してくれる。
Shelley コーヒーポットセット (1928年)
世界的にも人気の「アール・デコ」というデザインのもの。
「アール・デコ」は直線的なスタイルが多く、シンプルな中にもクールで目を引くデザインが多い。
こちらのコーヒーポットも凛とした姿が美しく、持ち手のディテールなど、とても凝っている。
コーヒーポット・コーヒーカップ6客・シュガー&クリーマーがついたセット。
特別な人と、特別なコーヒータイムの演出におすすめ。
希少性の高い高級スプーンバックチェア (1860年頃)
ローズウッドは現在条約で規制がかかり、伐採が禁止されているため、手に入らない材質のひとつ。
最高級といわれる、「ヴィクトリアンローズウッド」をフレームに使った重厚感あるシングルチェア。
座面と背面にはホースヘア(馬毛)が使用されており、座ってみると固すぎないほどよい座り心地。
1つひとつのアイテムにはストーリーがある。
「この椅子もきっと、暖炉の前でここに座り、お酒を飲みながら本でも読んでいたんでしょう。
膝にブランケットをかけて。」と、情景を想像するのも楽しいと田宮さんは教えてくれた。
フレームや脚にはとても高度な彫刻技術がうかがえる。
イギリスの家具は現代の部屋にもなじみやすいのが特徴。
とてもゆったりとした時間が、贅沢にも感じてしまいそうな幸せな風景がこのお店にはある。
またJR奈良駅すぐそばのホテル日航シルキア1階にあるinhi奈良店では、アンティークジュエリーを扱っている。
そちらもまた、時代を越えた美しい魅力が詰まっている。
inhi(インハイ)大和郡山店
- 住所/奈良県 大和郡山市九条町176
- 電話/0743-53-6204
- 営業時間/12:00~17:00
- 定休日/火、水
- 駐車場/あり(店前)