2022/02/04 07:30
ぱーぷる
特別展「国宝 聖林寺十一面観音 ―三輪山信仰のみほとけ」【奈良国立博物館/奈良市】
2022年2月5日(土)~3月27日(日)
奈良国立博物館(奈良市)にて特別展「国宝 聖林寺十一面観音 ―三輪山信仰のみほとけ」が開催されます。
奈良県桜井市にある聖林寺の国宝「十一面観音菩薩立像」は天平彫刻の名作で、日本を代表する仏像のひとつ。展覧会に出る機会は少なく、奈良国立博物館で展示されるのは、1998年の特別展「天平」以来24年ぶりとなります。
本展では、威厳のある表情、均整のとれた体軀、姿勢、しぐさの美しさを360度さまざまな角度から観覧できます。
左:国宝 十一面観音菩薩立像 奈良時代・8世紀 奈良・聖林寺蔵
右:国宝 十一面観音菩薩立像(部分) 奈良時代・8世紀 奈良・聖林寺蔵
十一面観音菩薩立像は法隆寺の国宝 地蔵菩薩立像などとともに、江戸時代までは同市の大神神社(おおみわじんじゃ)にありました。大神神社は本殿を持たず、三輪山(みわやま)を拝む自然信仰をいまに伝えますが、奈良時代以降には仏教の影響を受けて神社に付属する寺(大神寺、後に大御輪寺(だいごりんじ)に改称)や仏像がつくられました。
大御輪寺には、聖林寺の十一面観音菩薩立像とともに、数体の仏像が安置されていましたが、明治時代初頭の神仏分離政策により、大御輪寺から奈良県内各地の寺院に移されました。
国宝 地蔵菩薩立像 平安時代・9世紀 奈良・法隆寺蔵
本展覧会では、国宝「地蔵菩薩立像」など、それら大御輪寺にあった仏像も展示されます。
これらの仏像が一堂に会すのは約150年ぶりのこと。 長い長い年月を経て、三輪山信仰のみほとけの再会です。
他にも日月を金銀で表わす一対の大楯 重要文化財 「朱漆金銅装楯」など、三輪山信仰や神仏習合にかかわる遺宝の数々が紹介されます。
左:重要文化財朱漆金銅装楯(月輪) 鎌倉時代・嘉元3年(1305) 奈良・大神神社蔵
右:重要文化財朱漆金銅装楯(日輪) 鎌倉時代・嘉元3年(1305) 奈良・大神神社蔵
音声ガイドは女優の天海祐希さん!
穏やかな凜とした語りで、聖林寺十一面観音のみどころを、様々な視点から案内してくれます。また、音声ガイドでは神が宿る三輪山への信仰の軌跡も紐解きます。(音声ガイド税込600円)
特別展「国宝 聖林寺十一面観音 ―三輪山信仰のみほとけ」
会期 :2022年2月5日(土)~ 3月27日(日)
会場 :奈良国立博物館 東新館
会場住所:奈良市登大路町50番地
休館日 :2月7日(月)・21日(月)・28日(月)・3月22日(火)
開館時間:9:30~17:00(土曜日は19:00まで) ※入館は閉館の30分前まで。
観覧料金:一般1,400円(1,200円)高大生1,000円(800円)小中生500円(300円)
※( )は前売料金。前売券の販売は2022年2月4日(金)まで。
※本展は日時指定制ではありません。
※本展の観覧券で、同日に限り、特別陳列「お水取り」、特集展示「新たに修理された文化財」 (3月1日(火)から)、名品展(なら仏像館・青銅器館)も観覧できます。
お問合せ:ハローダイヤル 050-5542-8600
展覧会公式サイト:https://tsumugu.yomiuri.co.jp/shorinji2020/
展覧会公式Twitter:@shorinji2020