2022/01/31 18:00
ぱーぷる
【連載】気になる、こどもの病気「こころ」と「からだ」
生駒市にある『たけつな小児科クリニック』の竹綱先生に12回に渡り、こどもたちの病気やからだのこと、気になることをテーマ別で教えて頂く連載企画。
今まで、インフルエンザや乾燥肌のことなど季節に合わせてお話を伺ってきました。
第4回目となる今回は、『感染性胃腸炎に備えよう!予防と対処法』
子どもがかかる代表的な感染症の一つで、
吐き下しの症状は、本人はもちろん、嘔吐物の処理など看病する方も参ってしまうなかなか厄介な病気だと思います。
夏に流行る胃腸炎と冬に流行る胃腸炎の違いや、かかってしまってからの食事や消毒などの対処法など気になることをあれこれ聞いてみました。
今まで、インフルエンザや乾燥肌のことなど季節に合わせてお話を伺ってきました。
第4回目となる今回は、『感染性胃腸炎に備えよう!予防と対処法』
子どもがかかる代表的な感染症の一つで、
吐き下しの症状は、本人はもちろん、嘔吐物の処理など看病する方も参ってしまうなかなか厄介な病気だと思います。
夏に流行る胃腸炎と冬に流行る胃腸炎の違いや、かかってしまってからの食事や消毒などの対処法など気になることをあれこれ聞いてみました。
【Vol.4】感染性胃腸炎に備えよう!~予防と対処法~
Q1.そもそも感染性胃腸炎って何?どんな検査をするの?
A. 下痢や嘔吐と言った胃腸炎症状はウイルスや細菌による感染のみならず、食物アレルギーや自家中毒などでも起きる症状です。
子どもの感染性胃腸炎は、ほとんどがウイルス感染によるもので、ノロウイルス、アデノウイルス、ロタウイルスが代表的です。
一方、サルモネラ、ブドウ球菌、大腸菌(O-157など)などの細菌性腸炎は主に食中毒が原因となり、胃腸炎症状を引き起こします。
ノロウイルスやロタウイルス、アデノウイルスはインフルエンザと同様に、便の中にウイルスがいるかを判定しますが、
細菌の場合は、検査施設に便を提出し、細菌を増殖してから顕微鏡で菌が繁殖しているかどうかを見ています。
ただし、 初期の胃腸炎の場合は、ウイルス、細菌とも治療法は変わらず、根本的な治療はできないため、症状が持続した場合は、小児科に受診するようにしましょう。
子どもの感染性胃腸炎は、ほとんどがウイルス感染によるもので、ノロウイルス、アデノウイルス、ロタウイルスが代表的です。
一方、サルモネラ、ブドウ球菌、大腸菌(O-157など)などの細菌性腸炎は主に食中毒が原因となり、胃腸炎症状を引き起こします。
ノロウイルスやロタウイルス、アデノウイルスはインフルエンザと同様に、便の中にウイルスがいるかを判定しますが、
細菌の場合は、検査施設に便を提出し、細菌を増殖してから顕微鏡で菌が繁殖しているかどうかを見ています。
ただし、 初期の胃腸炎の場合は、ウイルス、細菌とも治療法は変わらず、根本的な治療はできないため、症状が持続した場合は、小児科に受診するようにしましょう。
Q2. 冬に流行る胃腸炎と夏に流行る胃腸炎はどう違うの?
A. ここ数年、胃腸炎は典型的な流行はありません。
ロタウイルスの予防接種が定期化されたことで、ロタウイルスの感染は激減しています。
従って、集団感染を起こす胃腸炎はほとんどがノロウイルスで、
2021年も11月からノロウイルスによる胃腸炎が流行しています。
また、
夏の胃腸炎は梅雨時に湿度が上がることもあり、
食中毒を代表する細菌性腸炎と、アデノウイルスによる胃腸炎が多くみられます。
ロタウイルスの予防接種が定期化されたことで、ロタウイルスの感染は激減しています。
従って、集団感染を起こす胃腸炎はほとんどがノロウイルスで、
2021年も11月からノロウイルスによる胃腸炎が流行しています。
また、
夏の胃腸炎は梅雨時に湿度が上がることもあり、
食中毒を代表する細菌性腸炎と、アデノウイルスによる胃腸炎が多くみられます。
Q3.感染しないためにはどんな対策が必要?
A. 胃腸炎を引き起こす原因はウイルス性が多く、
多くが接触、経口感染であるため、 うがい手洗いは非常に有効な予防策となります。
また、 ノロウイルスは通常の消毒液では失活しないため、 次亜塩素酸ナトリウムを使用した消毒液で家具などを消毒する方がよいでしょう。
多くが接触、経口感染であるため、 うがい手洗いは非常に有効な予防策となります。
また、 ノロウイルスは通常の消毒液では失活しないため、 次亜塩素酸ナトリウムを使用した消毒液で家具などを消毒する方がよいでしょう。
Q4.潜伏期間はどのくらい?
A. 胃腸炎の原因菌により多少の差はありますが、体内に侵入してから 12時間から48時間で症状が出現することが多いです。
Q5.家族の誰かがかかった時の対応は?
A. 先程もお話ししたように、 手洗いと消毒を徹底することは大事です。
特に、ノロウイルス、ロタウイルスの場合、嘔吐物や下痢が乾燥した後に、乾燥物が浮遊し、浮遊物を経口摂取する場合もあり、ビニール袋などでおむつや吐物を 2重にくくるなどの対処が必要です。
特に、ノロウイルス、ロタウイルスの場合、嘔吐物や下痢が乾燥した後に、乾燥物が浮遊し、浮遊物を経口摂取する場合もあり、ビニール袋などでおむつや吐物を 2重にくくるなどの対処が必要です。
Q6. 消毒には「アルコール」「酸性」「アルカリ性」色々あるけどどれを使えばいいの?
A. 基本的にはどの消毒液を使用しても差し支えありません。
食器など、流水でしっかり洗い流すだけでも十分有効です。
しかし、 ノロウイルスなどは次亜塩素酸ナトリウム以外の消毒では失活しないため、
家族がノロウイルスに感染した場合には、消毒液を適切に選択することが重要です。
食器など、流水でしっかり洗い流すだけでも十分有効です。
しかし、 ノロウイルスなどは次亜塩素酸ナトリウム以外の消毒では失活しないため、
家族がノロウイルスに感染した場合には、消毒液を適切に選択することが重要です。
Q7.症状はどのくらい続く?
A. 大人の場合、症状は2~3日で軽快することも多いですが、
子どもの場合、1週間は下痢、嘔吐が持続する場合も多くみられます。
また、ノロウイルスなどの感染性が強いウイルスの場合は2~3週間程度、下痢が持続する場合もあります。
子どもの場合、1週間は下痢、嘔吐が持続する場合も多くみられます。
また、ノロウイルスなどの感染性が強いウイルスの場合は2~3週間程度、下痢が持続する場合もあります。
Q8.吐き下しがある場合の食事はどうしたらいい?食べない方がいい?栄養不足が心配…
A. 子どもも含め、 2,3日食事がとれなくても差し支えありません。
また、嘔吐がなければ、うどんなどの消化の良い食べ物は摂取していただいて問題ありません。
ただし 、嘔吐を認める場合は、摂取すると嘔吐が持続する場合があり、
嘔吐が消失するまで脱水にならないように、 水分摂取だけでも差し支えありませんが、
嘔吐が数回あった場合には小児科で見てもらったほうが良いでしょう。
また、嘔吐がなければ、うどんなどの消化の良い食べ物は摂取していただいて問題ありません。
ただし 、嘔吐を認める場合は、摂取すると嘔吐が持続する場合があり、
嘔吐が消失するまで脱水にならないように、 水分摂取だけでも差し支えありませんが、
嘔吐が数回あった場合には小児科で見てもらったほうが良いでしょう。
Q9.水分摂取は何を飲ませたらいい??子ども用のものでなければダメ?
A. 嘔吐を認めていない場合は、どのような水分を摂取しても差し支えありません。
ただし、子どもでは嘔吐を繰り返すと、「ケトン」という物質が体内に蓄積し、
このケトンが嘔吐の原因ともなるため、 糖分の入っているポカリスエットなどのスポーツドリンクやジュースを摂取する方がよいでしょう。
時々、「OS-1などの塩分の多めの水分はどうですか?」とご質問をいただきますが、
入院を要する嘔吐に至らなければ、すぐに塩分を補給する必要がないことが多いため、
塩分よりも糖分を意識した水分摂取を行いましょう。
水分の濃度は大人のものでも、薄めても 本人が飲みやすい物を摂取していただければと思います。
ただし、子どもでは嘔吐を繰り返すと、「ケトン」という物質が体内に蓄積し、
このケトンが嘔吐の原因ともなるため、 糖分の入っているポカリスエットなどのスポーツドリンクやジュースを摂取する方がよいでしょう。
時々、「OS-1などの塩分の多めの水分はどうですか?」とご質問をいただきますが、
入院を要する嘔吐に至らなければ、すぐに塩分を補給する必要がないことが多いため、
塩分よりも糖分を意識した水分摂取を行いましょう。
水分の濃度は大人のものでも、薄めても 本人が飲みやすい物を摂取していただければと思います。
子どもは嘔吐が1回のみでも、時間をおいて嘔吐が止まらなかったりすることもあり、元気であっても小児科を早めに受診するようにしましょう。
また、園によっては胃腸炎の原因を調べてきてほしいと言われることもありますが、
ノロウイルスの場合、3歳以上は保険適応がなく、検査費用が実費になる医療機関もありますので、ご注意ください。
また、園によっては胃腸炎の原因を調べてきてほしいと言われることもありますが、
ノロウイルスの場合、3歳以上は保険適応がなく、検査費用が実費になる医療機関もありますので、ご注意ください。
次回予告
進学、進級を目前に、子どもの成長や性格で自分の子がついていけるかなど、
不安を抱えている親御さんも多いかと思います。
そんな気になる悩みを少しでも解消できればと、
たけつな先生に「こどもの発達」について聞いてみました。(次号2月末ごろ配信予定。)
どんな事にも丁寧に優しく答えてくださる、たけつな小児科クリニックの院長 竹綱先生。
『こどもたちの「こころ」と「からだ」の支えになれるように、そしておとうさん、おかあさんを含めた、こどもたちに関わるすべての人が安心できる空間をつくれるように』と毎日たくさんのお子さん、親御さんと向き合っていらっしゃいます。
たけつな小児科クリニック
- 住所/奈良県 生駒市真弓 1丁目2-8
- 電話/0743-71-0929
- 営業時間/ <午前診>9:00〜12:00
<専門外来>14:00〜16:00
<午後診>17:00〜19:30
備考/※木曜の午後診は16:30〜18:30
- 定休日/日 その他休業日/土曜日の午後診察
- 駐車場/駐車場完備(なんぶ眼科、薬局と兼用)