2021/11/21 11:31
ぱーぷる
築100年の古民家でいただく、やさしいランチ【発酵薬膳料理 らふぁえろ/奈良市】
外観
内観
大正時代に『春鹿酒造』三代目が建てた民家を借りて営業されています。
築100年の木造建築に癒される空間です。
縁側から見える柿の木が綺麗でした。
室内や景色を楽しんでいるとお料理が運ばれてきます。
発酵が素材の味を引き出す~一膳で30種の野菜を~体が喜ぶランチ
「発酵たまご」が主役の『らふぁえろ』。
塩分が入っていないぬか床で漬けた卵をすべてのお料理に使っています。
卵の殻を炊いた水(発酵水)を使用して炊飯したご飯。
料理に使うお出汁も、その水に昆布を入れて取っています。
発酵水の酵素でお野菜は柔らかくなり、魚や肉の生臭さも取れるとのこと。
使用する調味料を最小限にし、野菜そのものの美味しさを引き出した『らふぁえろ』自慢のランチプレートは主菜を選べるようになっています。
当日は「ぶりの照り焼き」がメインでしたが、お魚や豚肉、鶏肉から好みで選ぶことができます。
一汁三菜発酵膳 2,000円(税込)
「わぁ!」と思わず声が出たランチ。
彩りが豊かで目で見て楽しめるお料理たち。
春菊と柿のサラダ
シャキッとした春菊と赤大根、インゲンに甘い柿がアクセントになっています。
ドレッシングにも発酵たまごが使用されていて、まろやかな風味が口の中で広がります。
野菜の炊き合わせ
冬瓜、人参、カブ、山芋などたっぷりのお出汁で煮込まれた野菜は、えぐみもなく本来の味がしっかりと出ています。
食べ応えのある一品です。
ひも唐辛子とくるみの味噌和え
ぴりっと柔らかな辛さのひも唐辛子にくるみが良いアクセントになっています。
まろやかな味噌だれにごはんも進みます。
小芋の酒粕和え
粘りのある小芋と『春鹿酒造』の酒粕が使われた一品。
酒粕の奥深い風味が小芋の美味しさを引き出しています。酒粕がとても上品な味でした。
ぶりの照り焼き
発酵水につけて下処理をしたぶりは、生臭さがなく魚本来の旨味が楽しめたお味です。
醤油辛さもなく、しっとり柔らかな身に驚きました。
付け合わせはキウイとさつまいものきんとんです。
素材のみのお味で酸味と甘みのバランスがとてもよいと感じました。
ナスのポタージュ
ナスと昆布のお出汁、ひとつまみのお塩と少しのお醤油で味付けされたポタージュは黒コショウがアクセントになっていて後ひく美味しさ。
とろみのある優しい味わいのポタージュでした。
この日のごはんは「黒豆ごはん」。
季節や日によって白米や、炊き込みご飯、生姜ご飯などになるそうです。
発酵水で炊かれたお米も美味しかったですが、卵かけごはんの卵は「発酵たまご」。
特有の生臭さがなく、卵かけご飯が苦手でしたがこれはぺろりと完食。
本当に美味しいたまごを食べれた日。
昆布の佃煮と甘酢だいこん
佃煮ですが昆布そのもののお味を楽しめるお味。
お出汁を取った後の昆布で作られています。
食材を余すことなく使う姿勢が素晴らしいと思いました。
甘酢だいこんも優しい味付け。
いちじくのコンポート
発酵水と白ワインだけで煮たこちらのコンポート。
いちじくの甘さと素朴で柔らかな風味に驚くデザートです。
一品で出た昆布の佃煮は「ハッコーのちから昆布」という名前で、それと「ハッコーのレモンカード」も販売もされています。
レモンカードはスコーンやラスクなどに付けてたべるイギリスの定番。こちらでは発酵たまごとレモン、少しのバターで作られています。
味見をさせていただきましたがレモンの酸味が立つことなくまろやかで、ほんのり苦みのあるお味でとても美味しくいただきました。
どちらも500円で販売されています。
さわった時にもほっこりしてほしい。そんな想いで器にも拘りを持たれています。
気取ることなく、楽しめる食事とゆったりと流れる時間。
旬の物を味わう事ができる、心にもからだにも優しいお店です。
テキスト・写真:梅(Instagram@tiki__tikikitchen)
発酵薬膳料理 らふぁえろ
- 住所/奈良県 奈良市高畑町 1055-1
- 電話/0742-95-9913
- 営業時間/〈カフェ〉10:00~16:00 〈ランチ〉11:00~16:00(L.O.15:00) 〈夜のコース〉17:00~ 1名様5,500円※1組様限定、1週間前までに要予約
- 定休日/水、木 その他休業日/水・木曜
- 駐車場/3台