2021/10/30 07:00
ぱーぷる
【NEW SHOP】四季折々の農産物が集まる『みのりの里しらにわ』
奈良県生駒市白庭台に直売所がオープン。新鮮な農産物や地域食材の数々で、四季を五感で楽しめる。今ここにしかない旬の実りとの出合いが食卓を彩ってくれそうだ。
『みのりの里しらにわ』はアクセスしやすいならやま大通り沿い。
ぬくもりある木造平家建ての外観が目を惹く『みのりの里しらにわ』は、2021年10月1日にオープンしたばかり。
運営元である奈良農民連は、消費者に馴染みのある自然食品店や大手食品業者とも数多く取引する農業生産者の団体だ。
学校給食を通じた食育など、自治体と連携した社会活動にも取り組んでいる。サスティナブルな農業を目指す同団体にとって、直売所は消費者と生産者をつなぐ拠点。直売所2号店としてこの度白庭台に店を構えた。
広々として明るい店内。陳列棚に至るまで十津川村の木材仕立て
真新しく清潔感のある店内に足を踏み入れると、ふわりと漂う木の香り。
十津川村の杉とリボス自然塗料を使用し、葛城市の建築工房和-nagoml-が設計・建築を手がけた。自然派・地産地消の精神を空間造りにおいても貫いている。
階段の他、手すり付きのスロープも。ふと寄り道したくなる開放的な空間だ
アプローチにはスロープが備えられ、店内通路の幅は買い物カゴを抱えて品定めしてもゆとりある広さ。車椅子やベビーカーでも気軽に立ち寄れるのが嬉しい。
すっきり見通しのいいレイアウト。快適に買い物を楽しめそうだ
店内に明るい陽射しを取り込む窓から見えるのは、奈良ではお馴染みの柿の木。色を変える葉が店内に並ぶ旬の品々とともに季節の移ろいをそっと気付かせてくれる。
窓から覗く柿の木と竹。竹林はこの地域ならではの風景だ
天井が高く開放感ある店内には、地場野菜、国産大豆製品、調味料など、多種多様な商品がズラリ。入荷に合わせてファンが集まるほどの人気生産者もいるのだとか。
食材には生産者名などの表示が
豆腐、ひろうすなど大豆製品も充実
スーパーではなかなか流通しない珍しい品種を作る若手農家もおり、ワクワクする発見がありそうだ。生産者ごとに食べ比べて、自分の推しを探すのもおもしろい。
変わった掘り出し物に巡り合うチャンスも
シンプルな材料で作られたソーセージ
瓶詰、乾物といった加工品も見逃せない。米、大豆などの原料から手作りしている味噌や添加物の入っていないソーセージなど、こだわりの自然派加工品が勢揃い。農家のお母さんが作った焼き菓子やグルテンフリーのお菓子、麺製品など、ラインナップは日々充実している。
道の駅で評判の「當麻の家」も
ジャム、調味料、麺……見ていて飽きない
『みのりの里しらにわ』一番のこだわりは、栽培管理だ。生産者から栽培時の農薬・肥料の使用状況を提出してもらい、農薬を使用する場合はルールどおりに使用できているかをチェックしている。
そのため、栽培管理ができる物しか店頭に並ばない。本部に食品分析センターを保有し、食の安全性への審査が厳格に行われる取引先とも実績を重ねてきた団体が運営するからこその強みだ。
土壌で味が乗った新鮮な収穫物を生産者が自ら持ち込み、店に陳列。食材によって収穫も入荷もタイミングが異なるので、刻一刻と売り場の光景が変わる。一期一会の出合いを楽しめそうだ。
「街の八百屋として地域に根ざしていきたい」と語る店長の杉村出さん。接客時はもちろんのことinstagramでも、入荷情報や旬のおすすめ野菜を発信している。
フォローすれば素材を生かした調理法など、その日の食卓にすぐ活用できる小ネタを知れることも。食卓に出す際に食材の背景や豆知識を一言添えれば、会話に花が咲きそうだ。「気になることがあれば、店長の杉村までお気軽にお声がけください」と笑顔で話してくれた。
食の講師としても招かれるほど知識豊富な杉村店長。美味しい野菜の選び方について尋ねてみると、「例えば虫食い野菜。そしてやはり旬を考えること」と秘訣を教えてくれた。「虫が食べているということは安全で美味しいですよね。あと、旬の野菜は美味しく、栄養価が高く、安価で、健康的。その時期の野菜はその時期に食べる理由があるんです」。
ぜひお店に足を運んで見て知って食べて、旬を存分に味わってみたい。旬の実りを探しについつい足が向いてしまいそうなスポットだ。
農民連直売所(2号店)みのりの里しらにわ
- 住所/奈良県 生駒市南田原町 270-2
- 電話/0743-20-6741
- 営業時間/9:30~17:30
- 定休日/なし(年末年始・お盆休業有)
- 駐車場/17台