2021/10/01 07:02
ぱーぷる
【奈良町資料館/奈良市】ならまちを知るならここ!
奈良県の『元興寺』の旧境内敷地内であった一帯は「ならまち」として知られ、古い町並みが続きます。
平城遷都に伴い、『飛鳥寺』から奈良市内に移転された『元興寺』と共に歩みを進めてきた「ならまち」。
西新屋町にある私設資料館『奈良町資料館』では、貴重な資料とともに「ならまち」について知ることができます。
コロナ禍にこそ知りたい身代わり猿のこと
奈良町の家の軒先やお店に多く見られる、赤いぬいぐるみ。
これは「庚申さん」と呼ばれる「青面(しょうめん)金剛」の使いとして魔除けの意味を持っており、災いを常に受けてくれることから「身代わり猿」として親しまれています。
また、背中に願いごとを書くことから「願い猿」とも。
三尸(さんし)の虫
「庚申」とは「十干十二支」の組み合わせによるもので、昔は月日の数え方にこの方法を取り入れていました。
『甲子園』の名前の由来としても有名ですね。
この60日毎にやってくる「庚申の日」に疫病や災難を持ってくると言われる「三尸(さんし)の虫」を退治してくれるのが猿だったのです。
庚申堂
『奈良町資料館』から徒歩すぐの場所にある『庚申堂』。
残念ながらお堂に祀られている「庚申さん」は見ることはできませんが、三匹の猿がお出迎えしてくれます。
3匹の猿はいろんな表情をしており、よくよく見ると正面の猿以外はサボっていたり・・・。
これはたまには肩の力を抜いてもいいよ〜というストレス社会を生きる我々へのメッセージなのでしょうね。
いろんな『奈良町資料館』のススメ
『奈良町資料館』に入ると、大きな天女さまの像が。
こちらは吉祥天女像で、いろんな社寺で像や画像が残っているので、一度は耳にしたことがあるでしょう。
幸運をもたらす女神として知られ、その右手には「如意宝珠」を手にしており、すべての願いごとを叶えてくれると言われています。
訪れた際には、ぜひ吉祥天女さまを拝みましょう。
人々の生活を感じる雑貨たち
江戸時代〜明治期まで実際に使用されたお店の看板なども展示されています。
一目で何のお店かわかるものや、トンチの効いたものまで。
「奈良町」の歴史だけでなく、今につながる日々を暮らした人々の温度をも感じ取ることができますね。
『奈良町資料館』は元々蚊帳を販売していたため、入り口には看板が。
この他にも「ならまち」には、魅力的な飲食店や雑貨屋がたくさんあります。
実際に自分の足で歩いて、いろんな発見をしてみてくださいね!
建物前にある格子は、鹿から家を守るためのもの。奈良だからこそ見られる風景ですね。
奈良町資料館
- 住所/奈良県 奈良市 西新屋町14-3
- 電話/0742-22-5509
- 営業時間/10:00~17:00
- 定休日/無休
- 駐車場/無(近隣に有料P有)