2021/08/31 01:00
ぱーぷる編集部(松本温実)
<連載>『女子のNEW STANDARD』vol.4:月経前の不快な症状は治療できる!?
こんにちは、日刊ぱーぷる編集デスクの松本です。
この連載は私が女性のカラダやその悩みについてテーマを決めてを毎月皆さんにお伝えしていくもので、その「知識」を持っていることで、より楽しい未来を描いてもらえればと思っています。
前回は、月経前に心やからだの不調をきたす「月経前症候群(PMS)」についてお話しました。今回はその「月経前症候群(PMS)」の治療方法について詳しく取り上げます。
月経前に怒りっぽくなったり、のぼせや下腹痛、腰痛、頭痛、憂鬱な気分になるなどの症状が現れるのが「月経前症候群(PMS)」。症状がひどくなれば、学校や会社に行くのもつらくなると言います。
では、病院を訪れることでどういった治療が可能なのか、奈良市の中登美ヶ丘で「すぎはら婦人科」の院長を務める杉原研吾先生に詳しくお話を伺いました。
「すぎはら婦人科」 杉原研吾先生
前回の記事はこちらから<br>vol.3:月経前も憂鬱・・「月経前症候群(PMS)」で悩む女性が増えています
https://par-ple.jp/life/202106_newstandard3/
病院ではどのように診断されるのでしょうか?
杉原先生:まずは出現症状を記録してもらい、月経周期との関連を確認することになります。細かい診断基準はありますが、症状が月経前に毎月現れ、月経が始まると消失していく特徴があれば、「月経前症候群(PMS)」だと診断しています。
松本:病院を訪れるまでにそういった症状や期間をあらかじめ記録しておくと、受診もスムーズなのですね。
杉原先生:また、「記録する」といった点では「自分の体の管理」にもつながります。
杉原先生:まずは出現症状を記録してもらい、月経周期との関連を確認することになります。細かい診断基準はありますが、症状が月経前に毎月現れ、月経が始まると消失していく特徴があれば、「月経前症候群(PMS)」だと診断しています。
松本:病院を訪れるまでにそういった症状や期間をあらかじめ記録しておくと、受診もスムーズなのですね。
杉原先生:また、「記録する」といった点では「自分の体の管理」にもつながります。
診断が下された場合、どういった治療方法がありますか?
杉原先生:先の「症状日記」をつけることで、対応できることもあります。症状を理解し、周期などを把握することで、不要不急な用事は調子の悪い時期を避けられます。
松本:なんとなく不快だ、ツライ・・と感じていたことが、「症状日記」をつけることで可視化され、予定も調整しやすくなるということですね。
杉原先生:そうです。症状が重い場合は仕事や家事などの負担を軽減することが、治療になる場合もありますよ。また、カルシウムやマグネシウムなどを積極的に摂取することも効果的だと言われています。
松本:こういった対症療法であれば、薬によらないで治療できるということですね。
杉原先生:先の「症状日記」をつけることで、対応できることもあります。症状を理解し、周期などを把握することで、調子の悪い時期を予測できます。
松本:なんとなく不快だ、ツライ・・と感じていたことが、「症状日記」をつけることで可視化され、予定も調整しやすくなるということですね。
杉原先生:そうです。症状が重い場合は仕事や家事などの負担を軽減することが、治療になる場合もありますよ。また、カルシウムやマグネシウムなどを積極的に摂取することも効果的だと言われています。
松本:こういった対症療法であれば、薬によらないで治療できるということですね。
薬で治療する対症療法はあるの?
松本:さらに症状が重い場合にはどういった治療方法がありますか。
杉原先生:漢方療法は精神的な症状に有効だとされています。そして、この「月経前症候群(PMS)」は排卵が起こることが原因なので、排卵を止め、女性ホルモンの変動をなくすことで症状が軽快します。具体的には「低用ピル」を使います。
松本:月経中の不快症状の治療に「低用ピル」が使用されることは知っていましたが、「月経前症候群(PMS)」の治療でも使われるのですね!ただ、ピルだと副作用が心配だという声もあるかと思うのですが。。
杉原先生:使用し始めて初期に不正性器出血や血栓症などが起こる場合があります。低用ピルの服用で血栓ができる割合は使用者の0.1%以下と割合としてみればかなり少ないですが、不安な症状が出た場合は、必ず医師に相談してください。
松本:その他にも治療方法はありますか。
杉原先生:各症状に対する対症療法としては、精神症状には精神安定剤、頭痛や腹痛などの痛みには鎮痛剤、むくみには利尿剤を使用することがあります。
松本:さらに症状が重い場合にはどういった治療方法がありますか。
杉原先生:漢方療法は精神的な症状に有効だとされています。また、この「月経前症候群(PMS)」は排卵が起こることが原因なので、排卵を止め、女性ホルモンの変動をなくすことで症状が軽快します。具体的には「低用量ピル」を使います。
松本:月経中の不快症状の治療に「低用量ピル」が使用されることは知っていましたが、「月経前症候群(PMS)」の治療でも使われるのですね!ただ、ピルだと副作用が心配だという声もあるかと思うのですが。。
杉原先生:使用し始めて初期に不正性器出血などが起こる場合があります。また重篤な副作用として血栓症がありますが、低用量ピルの服用で血栓ができる割合は使用者の0.1%以下と割合としてみればかなり少ないです。しかし不安な症状が出た場合は、必ず医師に相談してください。
松本:その他にも治療方法はありますか。
杉原先生:各症状に対する対症療法としては、精神症状には精神安定剤、頭痛や腹痛などの痛みには鎮痛剤、むくみには利尿剤を使用することがあります。
病院で治療を受けるとどうなる?
松本:病院で診療を受けることで、症状や状況に応じてさまざまな治療法があることがわかりました。その効果はあるのでしょうか。
杉原先生:「月経前症候群(PMS)」であれば、これらの治療を受ければ徐々に症状は改善されていきます。改善しない場合はその他の疾患も疑います。
松本;似たような症状とされる「月経前不快気分障害(PMDD:Premenstrual Dysphoric Disorder)」と「月経前症候群(PMS)」の違いはどこにありますか。
杉原先生:精神症状が主体でそれが非常に強い場合は「PMDD」と呼び、精神科や心療内科的な治療が必要となります。
松本:なるほど、精神的な症状を重く感じている方はより注意が必要なのですね。
毎月ツライ思いを我慢しないで、病院を受診してみよう
「月経前症候群(PMS)」や「月経前不快気分障害(PMDD)」という言葉は、最近世間に知られ始めたかもしれません。「生理前、生理中のツラさはガマンするもの!」そう考えられる方も、よくいらっしゃいます。
しかし、PMSやPMDDをガマンすると、家庭や仕事、そして一番は自分自身に支障が出てきてしまうケースが多くあります。また、毎月繰り返す症状であるため、生理の時期が近づくにつれて「またしんどい時期がきてしまう・・」と不安や恐れを持ちながら生活しなければなりません。
「お医者さんに行ってもいいのかな?」「私の症状はそんなに重くないのかも・・」などで悩まれている方、なかなかお医者さんに相談しにくいと感じてらっしゃる方も、一度、病院やクリニックの扉を叩いてみてください!きっと今まで抱えていた不安な気持ちを解消することができるはずです。
次回は、若いうちから意識したい「不妊症」について、取り上げます。
お話いただきました 杉原研吾先生
大学卒業後、婦人科、産科医療、高度生殖医療を中心とした最先端の不妊治療に従事し、中登美ヶ丘に婦人科・不妊治療の医院として「すぎはら婦人科」を開業。不妊症から自然妊娠へ可能性を高める卵管を通す手術のFT(卵管鏡下卵管形成術)を当院で延べ1,500件以上行う。
杉原先生が開業されている「すぎはら婦人科」はこのような病院です
一人ひとりに合わせて、からだに優しい治療を目指します
自然妊娠の大きな妨げとなる卵管通過障害に対し、FT(卵管鏡下卵管形成術)を行える県内唯一の婦人科で不妊治療を専門に行っている。子宮内膜症や子宮筋腫の精密検査、内診が苦手な場合は、クリニックモール内で即日のMRIの検査も可能。常時、検診や月経困難症、PMS、更年期障害などの婦人病にも対応している。
待合室
診察室
内診室
リカバリールーム
すぎはら婦人科
- 住所/奈良県 奈良市 中登美ヶ丘6-3-3 リコラス登美ヶ丘A棟3F クリニックモール登美ヶ丘
- 電話/0742-46-4124
- 営業時間/平日:<午前>9:30〜12:30 <午後>15:30〜18:30 土曜:<午前>9:30〜12:30 <午後>14:00〜16:00
- 定休日/水、日、祝日
- 駐車場/リコラス共用駐車場(第1・第2)260台