2021/05/14 01:00
第6回 丹生川上神社下社【奈良のつれづれ古都散歩〜ぱーぷる編集部が行く社寺ときどきグルメ〜】
5月に入り、木々の新緑がまぶしい季節となりましたね。
今回ご紹介するのは、吉野の自然に囲まれた『丹生川上神社下社(にうかわかみじんじゃしもしゃ)』。
『丹生川上神社』は川上村にある上社、東吉野村にある中社、そしてこちらの3社があります。
なぜ3社もあるの?と思うはず。
676年に天武天皇によって創建されたとされる『丹生川上神社』。
平安時代には、朝廷から特に重要な神社として「二十二社」の一社に数えられていました。
しかし応仁の乱以後衰退の一途を辿り、神社の正確な場所もわからなくなってしまったそう。
近代になり『丹生川上神社』とされる3社をすべて『丹生川上神社』とし、上社・中社・下社の3社からなる神社として、全国から信仰を集めています。
そして、こちらの神社の見どころのひとつといえば、何と言っても・・・
<span style=font-size: 300%;>馬!</span>
白馬の白龍
黒馬の黒龍
ここ『丹生川上神社下社』では、日本最古の水神を祀っています。
黒い雲をよびたい、雨が降ってほしいときには黒馬を。
白い雲をよびたい、晴れてほしいときには白馬を献上していたそう。
この風習がいつしか、馬の描かれた板に願いごとを書いて神社に奉納する絵馬へと変化していったと言われています。
『丹生川上神社下社』は絵馬発祥の地とされているのです。
おもしろいのがその位置。
同じく水神を祀る京都の『貴船神社』は、『丹生川上神社下社』の真北に鎮座します。
この二社の一直線上には、京都御所と平城京跡地が。
昔から風水には午の方角、南に馬を置くといいとされてきました。
まさに、都の午の方角に馬にゆかりのある『丹生川上神社下社』が位置した、馬と神社を関係付けた社です。
なんとも不思議なつながり。
見どころはまだまだあります!
拝殿の奥には日本最長木製75段の階(きざはし)があり、丹生山の山頂にある本殿へ繋げています。
日頃は登れませんが、毎年6月1日の御例祭に特別に登ることができます。
ただ2021年は新型コロナウイルスの影響で、密を避けるために期間を伸ばし、予約制になるとのこと(2021年のみ)。
※2021年6月3日〜13日までの期間に限り、時間と人数制限で事前ネット予約で許可が出れば登段参拝が可能。
「何もないからこそ、自然や神様と向き合う時間を過ごしてほしいです。」と宮司の皆見さん。
鳥居を出ると、静かに流れる丹生川を眺めることができます。
モノや人があふれている現代社会から少し離れて、『丹生川上神社下社』でリフレッシュしてみてはいかがでしょうか。
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丹生川上神社下社(にうかわかみじんじゃしもしゃ)
- 住所/吉野郡下市町長谷1-1
- 電話/0747-58-0823
- 営業時間/9:00~18:00
- 定休日/無
- 駐車場/6台