2025/09/19 07:00
ぱーぷる編集部
奈良・猿沢池で「采女祭(うねめまつり)」開催!特別企画「お月見スイーツ×采女祭」も同時開催!
2025年10月6日(月)に奈良県奈良市にある『猿沢池』で「采女祭(うねめまつり)」が開催される。
采女祭の歴史と由来

奈良県奈良市の猿沢池で行われる「采女祭」は、中秋の名月に執り行われる伝統的な祭事である。
その歴史は古く、平安時代中期の歌物語『大和物語』にその起源が記されている。
物語によれば、奈良時代、天皇の寵愛を受けていた一人の采女(うねめ)がいた。しかし、その寵愛が薄れたことを悲しみ、猿沢池に身を投じたという。
この采女の悲しい魂を慰めるため、采女神社が建てられ、その鎮魂を目的とした祭りが始められたとされる。
采女祭では、雅楽の調べとともに花扇を管絃船に乗せ、猿沢池を巡る「管絃船の儀」などが行われる。
これは、平安時代の貴族たちが七夕の夜に、草花で飾った花扇を御所に献上し、庭の池に浮かべて風雅を楽しんだ古事にも由来している。
現代の采女祭は、古来の伝統を守りつつ、地域の人々によって盛大に開催される。中秋の名月の夜、幻想的な雰囲気の中で行われる秋の伝統行事として親しまれている。
采女祭の見どころ
午後5時、華やかな「花扇奉納行列」をもって、采女祭は幕を開ける。
「花扇奉納行列」はJR奈良駅からスタート。秋の草花で美しく彩られた長さ2メートル余りの花扇を囲み、天平衣装をまとった総勢約200名の時代行列が市内を練り歩く。
続く午後6時からは、采女神社において厳かな神事「花扇奉納神事」が執り行われる。
午後7時からは、祭りのクライマックス、管絃船の儀となる。雅楽の調べの中、花扇や人々を乗せた船が猿沢池を巡る。
さらに特別事業として、花扇奉納神事と管絃船の儀の間に「采女おとがたり」と題し、昨年に続き、佐藤和哉さんによる篠笛奉納演奏が猿沢池にて行われる。
また、采女神社では年に一度、この日にだけ「糸占い」が授与され、神社の前で中秋の名月の月明かりで縫針に赤糸を通せば、願いが叶うと伝えられている。
悲恋の伝説から始まった采女祭は、今では人々の幸せを願うお祭りとして親しまれているのだ。

最後に花扇を池に投じ、采女の霊が鎮まることを祈る
采女祭が行われる『猿沢池』は、近鉄奈良駅から徒歩約8分、JR奈良駅から徒歩約16分とアクセス抜群。
中秋の名月の夜、ぜひ奈良を訪れて、伝統と幻想が織りなす特別なひとときを体験してみて。
期間限定のお月見スイーツを楽しもう!
2025年10月1日(水)~10月6日(月)の6日間、采女祭の特別企画として、奈良市内商店街周辺のお菓子店と連携し、特別企画「お月見スイーツ×采女祭」を実施する。
参加スイーツ店で対象商品(お月見スイーツ)を含め1,200円(税込)以上購入すると、采女祭オリジナル絵馬のプレゼントがもらえる!(先着600枚限定)