2025/05/23 21:00
ぱーぷる編集部(松石)
地域食材をスタイリッシュに輝かせる大和八木駅スグのモダンフレンチ『Restaurant Barbizon(レストラン バルビゾン)』

大和八木駅から歩いて2分ほどの場所にオープンした『Restaurant Barbizon(レストラン バルビゾン)』。
こちらは奈良を代表するフレンチレストラン『La Terrasse (ラ・テラス)』や『La Terrasse “irisée” (ラ・テラス “イリゼ”)』を擁するディライトグループで腕を磨いた若手シェフが立ち上げた新店だ。
イノベーティブ・フュージョンやクラシック、オートキュイジーヌなどフランス料理も様々な料理スタイルがある中で、こちらの『Restaurant Barbizon』が掲げるのは“モダン・フレンチ”。
さて、どのような料理が登場するのか、胸を躍らせながら席に着いた。
奈良×徳島、地域食材の融合と視覚も楽しませるプレゼンテーションの数々
アミューズ

アミューズとは「喜ばせる、楽しませる」といった意味で、コース料理では最初に出される一口サイズのおもてなしの料理のことを指す。
ウニの軍艦巻きを象(かたど)ったこちらの料理は、まさに“アミューズ”。
ウニと生クリームを合わせた冷製エスプーマを、シェフの出身地・徳島のアオサを混ぜ込んだチュイール(小麦粉や卵白を混ぜて薄く焼いたもの)で巻いて、トップには生ウニが乗る。
サクサクした食感と軽やかだが濃厚なウニの香りが楽しめる。
前菜

こちらのお店のスペシャリテ“冷前菜”。
ベビーリーフやハーブなどの新鮮な葉物に混ぜ込まれているのはアラブ圏の伝統スパイスである“デュカスパイス”。
クミン、コリアンダーなどのスパイスに加えて、アーモンドなどのナッツ類が入り、ザクザクとした食感が楽しめる。
さらにチーズ、ツブ貝、下に敷かれた深緑色のソースは、奈良・御所の酒蔵【油長酒造】“風の森”の酒粕とほうれん草のピューレ。
出所の違うさまざまな食材を使いながらも、フランス料理らしい旨味の掛け合わせが味覚を彩る。

貝やナッツ、チーズといった旨味の強い食材をホウレンソウと酒粕のピューレがまとめる。
パン

パンは全粒粉のバゲット、バターは通常のものと海藻が入ったものが2種類が付いてくる。
魚料理

スズキのポワレ。
表面を焼き固めたリゾットを添えて、ソースはフルーツトマトをケッカソース状に。
トマトの甘みと酸味、そしてエディブルフラワーの香りが合わさって、スズキの旨味に奥行きが生まれる。
コースの随所にあしらわれているエディブルフラワーは奈良・葛城市の寺田農園さんが育てたもの。
肉料理

和鴨のソテーと、レタス、ブラッドオレンジのピューレ。
和鴨は歯ごたえも良く、赤身の味わいが強い。
そこにブラッドオレンジの酸味を合わせることで、より味わいがシャープになる。
レタスはクルクルと葉巻状に巻くことで、中が蒸し焼き状になっており、非常にジューシー。
デセール

抹茶のガトーショコラ。
おそらく、つなぎの小麦粉を使っていないであろう少し柔らかめの食感で、非常に濃厚。
抹茶のほろ苦さと白ブドウの甘みも良く合う。
≪奈良と徳島の食材を使った新しいフレンチを≫ 佐藤 尚哉シェフ

佐藤シェフは、調理師学校を卒業後、フランスやベルギーで料理を学び、帰国後は関西の人気店で腕を磨いた。
出身が徳島県だということで、「奈良と徳島の食材を使った新しいフレンチを作りたい」という佐藤シェフ。
その言葉通り、魚介類や海藻などは主に徳島から、葉物など野菜は奈良県産のものが多く使う。
ソースなどの伝統的な技法は生かしつつも、広い視野と若い感性で食材・素材を組み合わせる佐藤シェフの料理は、見た目にも斬新さがあり面白い。
まだ37歳だという佐藤シェフ。
今後どのようにその感性が磨かれ、どのように花開いていくのか、今後の活躍に期待していきたい。
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『Restaurant Barbizon(レストラン バルビゾン)』
●住所/奈良県橿原市内膳町5-3-1
●定休日/月曜日
●営業時間/11:30〜15:00(L.O14:00)17:30〜21:30(L.O20:00)
●駐車場/近隣に有料p有り