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大和蔵元探訪酒めぐり

Vol12.<番外編>「自分たちのお酒造りプロジェクト」

  • 情報掲載日:2018.06.24
  • ※最新の情報とは異なる場合があります。ご了承ください。
田んぼに集う男女比は半々。ファミリーも多く、女子率高し。外国からの参加者も。
田んぼに集う男女比は半々。ファミリーも多く、女子率高し。外国からの参加者も。

会の代表は「西の京地酒処 きとら」の店長こと木寅伸一さん。
始まりは2009年ごろ。以前から顧客と蔵見学を重ね、酒の会も開いてきたが、会の1人がぽろりとつぶやいた。
「米からお酒、造られへんかな」。
蔵見学以上、田植え体験以上。その先へ。

きとら店長こと木寅伸一さん
きとら店長こと木寅伸一さん

木寅さんは酒屋とともに代々の田んぼ農家。
父の代で農業は廃業したが、幼い頃より田んぼ仕事は身の内にある。
「ほんまにやる?」と会の皆に聞いたら、「やる!」と盛り上がる。
もちろん、生半可なことではない。

人も金も自然も酒も。不測の事態も起きるだろう。
米が不作だったら。酒がまずかったら。酒が余って残ったら。誰が責任をとるのか。思案をすればするほどリスキーであったが、踏み出した。

「何かあれば、自分が責任をとればいい」。
その前年に心筋梗塞で生死をさまよったことも引き金となった。
「やりたいことを、今やらんで、いつやるねん」。
2014年、「自分たちのお酒造りプロジェクト」が始動した。

プロジェクトの実行委員会メンバーのお2人。 「つくる酒が年々おいしくなっています。私たちの米作り、どんどん上手くなっています!」と”ミナコさん”(左)。 「土に触るのも楽しくて、毎年、田んぼに癒されてます。酒がもっと好きになりますよ!」と“トモちゃん”さん。
プロジェクトの実行委員会メンバーのお2人。 「つくる酒が年々おいしくなっています。私たちの米作り、どんどん上手くなっています!」と”ミナコさん”(左)。 「土に触るのも楽しくて、毎年、田んぼに癒されてます。酒がもっと好きになりますよ!」と“トモちゃん”さん。

近隣5軒の農家グループ『グリーン興福院の里 垂仁酒米倶楽部』が「次代の農業への勉強になる」とサポートについてくれたことも幸いした。

蔵元は毎年の参加口数で変わるが、これまで「梅乃宿」梅乃宿酒造をメインに「春鹿」今西清兵衛商店、「花巴」美吉野酒造、「神韻」増田酒造が醸造。今年は梅乃宿酒造、「春鹿」今西清兵衛商店が醸造する。

ざっくり計ると大吟醸並み、50%近い精米後の白米600キロの小仕込みで一升瓶が600本。およそ1本800〜1000グラム。酵母がどう頑張るかで本数も変わる。ちなみに昨年、梅の宿醸造の酒は1本920グラムであった。

初年度に会の規定を「メンバーが50人集まらなければ中止、マックス100人」としたところ、いきなり100人が集まった。米から酒をつくりたい。多くの酒のみが心中密かに願っていたのである。



唐招提寺近く、歴史深い垂仁天皇陵を臨む田んぼでつくるから酒の名前は「垂仁の郷」。
唐招提寺近く、歴史深い垂仁天皇陵を臨む田んぼでつくるから酒の名前は「垂仁の郷」。

会員は会費の代わりに権利&義務として酒を買う。
1口720mlを12本もしくは1.8Lを6本。口数が増えた分、作る米も飲む酒も増えていく算段だ。
今年は142口が集まった。農作業には家族も来るし、口数を分けるバディ(相棒)制度もある。
今年度の会員は約170人。口数より多くの人数が集う。

集う年齢も幅広い。両親に連れられた子どもたちは田植えでも大はしゃぎ。
案山子づくりなどでも活躍する。
最高齢は82歳の女性。東京、名古屋など遠方から馳せ参じる人もあれば、外国人の参加もあり。
この会には老若男女さまざまに、幸せな酒のみが朗らかに集う。

その手が植えた苗たちが田んぼに整列。
さて、ここからが始まりだ。
日本酒は、田んぼから。
酒のみたちを父母に、山田錦のちびっこたちが、今年もまた成長を始める。

Information

自分たちのお酒造りプロジェクト
電話番号
0742-33-2257(西の京地酒処 きとら)
リンク
自分たちのお酒造りプロジェクト2018

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