アミューズメントおでかけ生駒市
2018/02/21 01:00

vol5.『生駒RHEBGATE』

vol5.『生駒RHEBGATE』 vol5.『生駒RHEBGATE』

熱狂に飛び込むのも、このハコならスグだ


フロアが揺れる、壁が震える。爆音が充満する。最強の音。最狭(サイキョウ)のハコ。

あるバンドは「0(ゼロ)距離ライブの自由空間」と、のたまった。まさに。アーティストとオーディエンスの距離感ゼロ、ステージ段差ナシのフロアライブ。

演じる者も聴く者も激烈に共鳴し合う。その歌に胸ぐらをじかにつかまれる。汗が飛ぶ、唾が飛ぶ。
熱狂に飛び込むのも、このハコならスグだ。

vol5.『生駒RHEBGATE』

赤丸急上昇、注目のバンド、アルコサイト。冒頭から熱量がイッキに高まる。オーディエンスと直接繋がる。だからここは何よりライブハウスなんだ。

キャパ80人。ギチギチに詰まった高揚空間で、この日のライブのトリを務めるアルコサイトのボーカル、北林英雄は吠える。

「レイブゲイトで演(や)るたび、“ここはライブハウスだ!”って思うんだ。僕らは奈良出身じゃないけれど“このハコに帰ってきた”と思うんだ。ただいまって言うから、お帰りって言ってくれ!」

vol5.『生駒RHEBGATE』

始まりは2000年。元はカラオケボックスが前身である。

須藤英志さん(56歳)は不動産会社に勤め、その運営を任されていた。不況で閉店となるも、店長が「地下のフロアでライブハウスをしましょう」と言う。

約14坪。「こんな狭いところで、できるのか?」。できる、と言う。10代の頃は自分もバンドマンだった。職を辞し、賭けた。ライブハウス「生駒レイブゲイト」のオーナーとなる。

ところがオープン3ヶ月で突然、その店長が来なくなる。週末にライブがあった。必死にPA(音響)を学んで成功させた。以来、このハコで熱気と爆音を浴びている。

vol5.『生駒RHEBGATE』

オーナーの須藤さん。「この狭さでここまでの音を鳴らすハコはうちだけじゃないかな」。

vol5.『生駒RHEBGATE』

2階のスタジオ。ビルは4階建で地下がライブハウスで、1階は受付とフリースペース。目当てのバンドの演奏の合間には飲食ができ、ライブ後は興奮冷めやらぬまま、また盛り上がる。

vol5.『生駒RHEBGATE』

バイトのゆりえってぃさんは大学4回生。「スタジオもあるし、バンド仲間交流の場でもある。バンド、お客さん、お店、どの距離もすごく近くて、こんなハコないですよ。だから世界最狭です(笑)。それも須藤さんありき、ですね。目線が若くて、いつもバンドに寄り添ってる」

レイブゲイトの“お兄さん”「武道館の夢、かなえたで」


「レイブゲイトのお兄さん、初代オレだな」とツイートしたのは奈良で結成されたTHE ORAL CIGARETTESの山中拓也だ。高校1 年からスタジオで練習し、バイトをし、ライブをし、ここから飛び立った。

昨年、チケット即日完売だった日本武道館での公演の日、須藤さんにメールが届く。「バイト中に話してた武道館の夢、かなえたで」。


vol5.『生駒RHEBGATE』

THE ORAL CIGARETTESの山中拓也。ここでバイトし、スタジオに入り、ライブに出た

スタジオに入り、ライブに出る。プロデビューを果たすバンドもいる。全国で精力的に活動するAge Factoryもその1つ。奈良のバンドで中学、高校から来ていた。今も年に一度はライブをするが、「“ここには(お客が)もう入りきれない”なんて生意気言うんですよ」と語る須藤さんは、とてもうれしそうだ。

ここで自分の音を求める多くのバンドマンを見守ってきた。挫折する者、伸び悩む者。上を向き続けるのは、並大抵ではない。

それでも地下から2階へ、2階から地下へ。彼らは行き来する。そしてレイブゲイトは強く繋がれた奈良の“最狭”のハコであり続け、今夜も爆音を鳴らし続ける。

生駒RHEBGATE

  • 住所/奈良県生駒市元町1-11-12
  • 電話/090-3627-1733
  • 営業時間/
  • 定休日/無
  • 駐車場/無(近隣に有料Pあり)
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