2018/06/24 01:00
Vol12.<番外編>「自分たちのお酒造りプロジェクト」
日本酒は田んぼから。
かわいい子たちをこの手から。
酒のみを父母に山田錦のちびっこ苗たちが
田んぼに整列、太陽を浴びた。
「もう飲むだけでは満足できない。自分たちでお酒を造ろう!」。田んぼに集結した老若男女約150人が歓声を上げた。
田んぼに歓声が上がる。
土と交わり陽を浴びて、天の恵みを祈りつつ。
昼ひなか、酒のみたちが上げる爽やかな歓声だ。
酒米・山田錦の苗を自分たちで植えるのだから、こんなにうれしいことは無い。
かわいい苗よ、すくすく育て。
うまい酒になるんだよ。
今年で5年目を迎える「自分たちのお酒造りプロジェクト」での田植えの光景である。
同会ではモミ撒きから苗を育て、田植えに草刈り、稲を大事に養生し、案山子も作れば、稲刈りから脱穀も。
酒蔵での醸造作業が始まれば、蔵仕事にも参加して、搾りも見守る。
合間には地域の秋祭りで豊穣を祈り、酒屋のシンボル・杉玉も作れば、餅つきプロジェクトなども開催。
様々に楽しみながら、米から酒への実りの多くを手中にする。
ALL自分たち。この喜び。酒米づくりを一から十まで味わい尽くして出来上がった愛しい酒は、自分たちで配分して飲み尽くす。
すべてを終えた一年のフィナーレ、完成祝賀会は飲めや歌えの大宴会。
マイ酒の見事なデビューに涙ぐむ人も。
「なんて、うまいんだ」。