2018/02/08 01:00
vol8. 自然に寄り添って生きていく 健一自然農園 伊川健一さんに出会う
健一さんに初めてお会いしたのは、昨年7月に山添村で行われた生産者×シェフのコラボイベント「畑でごちそう」の打ち合わせのときだった(詳しくは2015年ぱーぷる9月号「農ミーツガール」にて掲載)。
会う前から彼を取り上げた記事は読んでいたし、噂も聞いていた。旧都祁村、山添村、宇陀エリアと県内各所で自然農の大和茶を育てる伊川健一さん。
「自然体」という言葉が誰よりもぴったりな人。出会ってから1年。一緒にイベントをしたことをきっかけに、いろんな場面で交わることが多くあり、山添村の自然の中を案内してもらったり、食事をしたり。健さんが醸し出す、お茶のように温かい空気感が心地いい。
今回は、そんな自然パワー全開の健一さんを改めてクローズアップし、読者に伝えたい。
「生と死」に触れ、すべてを生かす自然農へ
健一さんは農家出身ではない。中学を卒業する頃におじいちゃんの死と弟の誕生をきっかけに、「生と死」を強く意識するようになる。そこから、高校へ進学するも、行き先は学校ではなく、山。学ランに雪駄姿で山を登り、自然の中へとグングン足を踏み入れていく。
そして、気がつけば17歳という若さで自然農に目覚め、三重県にある赤目自然農塾へ。そして19歳という若さで就農。ここから健さんの農薬や肥料に頼らない、虫を敵としない、すべてが生かされる環境下で「人と自然が調和した農業」を実現していく。
夢を託され、大地を蘇らせる
彼は何年もの間、誰も踏み入れなかった「耕作放棄地」をどんどん開拓していった。
その一生懸命な姿と真っ直ぐな心に胸をうたれていく地元の人たち。地元のおじいちゃんやおばぁちゃんから夢を託されるように、土地を受け継ぎ、いろんなご縁に引き寄せられていく。
今では企業とのタイアップ商品の開発や講演会など、多方面からオファーがくる多忙な日々を過ごしている。
そして、私も健さんの魅力にどっぷりはまった、そのひとり。初めて健さんのお茶をいただいた日のことは、よく覚えている。
暑い真夏の日で、冷たい和紅茶、それからスペアミントがブレンドされたお茶をいただいた。
うまくは言えないけれど、特別口の中で「変化」がある味ではない。変化でなくて、スーッと体の中に入っていく「自然」の味。カラダが求めているものがチャージされていくような…。
そして最後に暖かい煎茶をいただく。お茶そのものの香りさえもおいしい。ほっとする。
健さん、ごちそうさまでした。
暑い真夏の日で、冷たい和紅茶、それからスペアミントがブレンドされたお茶をいただいた。
うまくは言えないけれど、特別口の中で「変化」がある味ではない。変化でなくて、スーッと体の中に入っていく「自然」の味。カラダが求めているものがチャージされていくような…。
そして最後に暖かい煎茶をいただく。お茶そのものの香りさえもおいしい。ほっとする。
健さん、ごちそうさまでした。
健一自然農園
- 住所/奈良県大和郡山市筒井町696-1
- 電話/0743-56-3313
- 営業時間/
- 定休日/無
- 駐車場/なし